皆様いつも大変お世話になっております。
CiLEL 勉強会講師 辻知岳でございます。
毎月第2・第4水曜日に経営、経理、資金繰り、資金調達、補助金などについての記事を書かせていただいております。
「売上を伸ばしたいけれど、資金面がネックで難しい…」という方は、こちらの記事もご覧ください。
『中国輸入に資金調達は必要?』
『中国輸入の資金調達におススメの金融機関とは?』
『政策公庫の資金調達でおススメのプランは?』
『政策公庫での資金調達の具体的な手順』
最近お話しさせていただいたお客様から「記事参考にしてます」と嬉しいお声をいただきました。
ありがとうございます。
今回も、みなさまのお役に立てる情報をお届けできるようにがんばります!
さて、今回は政策公庫の審査の中心をなす、申込書類について詳しく書かせていただきます。
【今回の記事を読めばわかること】
・政策公庫申込書類の書き方とポイント
・他の書類と差をつけるテクニック
目次
Toggle政策公庫は書類重視!
「私はプレゼン得意だから面接勝負で!」という方は、正直なところ政策公庫での資金調達は向いていません。
なぜなら政策公庫は良くも悪くも「書類重視」だからです。
「銀行は書類じゃなくて人を見て貸すべきだろう!それが銀行の“目利き”じゃないのか!」
…ご意見ごもっともです。
ただ、担当者がこまめに訪問して社長さんの人となりを把握できる信用金庫や信用組合と違い、政策公庫の担当との面談は基本的に借入時のみ。
たかだか1時間ちょっとの面談で人となりを把握してくださいというのも無理な話なのです。
書類記入のポイントは、「情熱」と「数字」!
文面と面談で創業にいたるアツい想いを訴え、数字の事業計画でその実現可能性を裏付けます。
こんなわけで政策公庫審査では書類が重要視されるのですが、今回は前回もご紹介差し上げた「新創業融資制度」の記入方法について詳しく解説いたしますね。
項目が多いので、2回に分けて解説いたします。
絶対必要な「借入申込書」は数字などを埋めるだけなので、ここでは触れません。
これが創業融資に必要な創業計画書。
結構細かく記入する必要がありますが、これだけでは不十分なのです…。
政策公庫のWEBサイトにはご丁寧に、業種別に洋風居酒屋、美容業、婦人服・子供服小売業などの記入例まで掲載されています。
まあ、この記入例通りに描けばオッケー、というわけではないのですが…。
では、各項目ごとに記載のポイントをご説明していきます。
ポイント1. 「記載例」通りでは不十分!?創業の動機
はい、のっけから記載例ではだめだという内容ですね。
なぜ記載例通りでは不十分なのでしょうか?
ちょっと考えてみてください。
皆さんがビジネスを立ち上げるには、並々ならぬ情熱と将来の展望があるはずです。
それをたかだか4行に収めることができますか?
ここは潔く「詳細別紙」と記入し、Wordを立ち上げて思う存分思いのたけをつづってください。
とはいえ、あまり多いのも公庫担当が辟易しますので、目安はA4で1枚程度です。
中国輸入ビジネスを始めようと思ったきっかけが、次にご説明する「経営者の略歴」とうまくリンクできているとさらにgoodです。
後半には創業のきっかけだけでなく、短期展望(1年以内)と中期展望(向こう2年ほど)も記載しておくと、「この人はきちんと考えているな」という印象を与えることができます。
ポイント2. 現在のビジネスとどう関連する?経営者の略歴等
ここは申込する人の経歴を書くところです。
とはいえ履歴書みたいに中学校から描く必要ありません。
最終学歴とこれまでのお勤めの経験(在職中も)を記載ください。
どの会社でどんなことをやってきたか、そしてそれが今のビジネスにどのようにリンクしているかがポイントなので、会社名だけでなく、部署や職務内容も記載したいところです。
ポイント3. イメージしやすく!取扱商品・サービス
ここで悩む人も多いのではないでしょうか。
「雑貨、アパレル、以上!」では何を扱っているかさっぱりわかりません。
ここでは、担当者が皆さんのエース商品を具体的にイメージできるレベルで記載する必要があります。
バイク用品、キッチン雑貨…これでもまだイメージするには足りませんね。
1行目にAmazon中カテゴリ、2行目以降は具体的な商品名を記載するくらいはすべきです。
セールスポイントは、ECと中国輸入のメリットを押さえつつ、皆さんの商品特性を追記していきましょう。
ポイント4. 実はポイント!取引先/取引関係
記載欄が多く取られていることが示すように、この欄は結構重要です。
例えば皆さんが100%前払いで仕入れをして、入金が2か月後だったらどうですか?
かなり資金繰り苦しいビジネスモデルで、よほど手元に余裕資金がないと成功するかどうかわからないですよね。
販売先はAmazonであれば2週間に1回なので、掛取引100%で月末/15日締めの翌月初旬/当月末支払い、となります。
仕入先は、カードを使われているのであれば掛取引100%で末締めの翌15日払い、という風に各カードの支払日をご記載ください。
現金の場合は掛取引0%で事前入金となりますが、資金繰りが厳しいことは政策公庫担当も見てわかりますので、やや審査に影響を及ぼすかもしれませんね。
次回は後半からご説明いたします。
もっと詳しく聴きたい!という方は是非辻までお問い合わせください。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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