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中国輸入インターネット販売の資金繰りと資金調達について その④

皆様いつも大変お世話になっております。
CiLEL 勉強会講師 辻知岳でございます。

毎月第2・第4水曜日に経営、経理、資金繰り、資金調達、補助金などについての記事を書かせていただいております。

前回は、政策公庫での資金調達について、おすすめのプランをご紹介しました。

今回は政策公庫での具体的な手順についてご案内いたしますね。

【今回の記事を読めばわかること】
・政策公庫での資金調達の具体的な手順
・他の申込者と差をつけるちょっとしたテクニック
・各手順の注意点

政策公庫での資金調達の具体的な手順

いざ政策公庫で資金調達をしようと思ったときに、どのような手順で進めればいいのでしょうか?

担当者と複数回のやり取りがある民間の金融機関での資金調達と違い、政策公庫の借入手順はかなりシンプルです。

簡単に言ってしまえば、たった3ステップになります。

1. 借入申込等資料を入手、記入し最寄りの政策公庫に郵送する
2. 政策公庫から面談の連絡があるので、日程調整し面談する
3. 審査OKであれば融資契約書に記載し提出、指定口座に入金

以上です。
早ければ1か月以内に終了します。
(一部のビジネスローン商品を除き、民間の金融機関は終了まで2ヶ月程度見ておくほうが無難です。)

しかし、シンプルだからと言って即申込してはいけません。

シンプルだからこそ、最初のステップに入る前にひと手間かけることで、他の人と差をつけることができるのです。

最初のひと手間とは、「税理士の紹介」を受けること!

「そんなの当り前じゃないか!」という方もいらっしゃるかもしれませんね。
税理士さんの中には、政策公庫の担当者と懇意にされている方がいらっしゃるので、審査をする担当者としても「あの先生の顧問先なら大丈夫だよね」という「安心感」が働きやすいのです。

「そんなこと言ったって、税理士さん知らないし」…という方、資金調達を検討されているということは、そこそこ売上が上がってきたということではないですか?

個人での確定申告はともかく、会社を作って…となると、税理士さんはいずれ必要になりますので、このタイミングで「資金調達に強い」税理士さんを探しておくのも悪くないかもしれませんよ。

ちなみに「税理士さんの紹介」は、政策公庫に限らず、民間の金融機関でも有効なアプローチですので、既に顧問税理士がいる方は、ぜひ有効活用してくださいね。

その他、政策公庫は企業者支援に積極的で、各地で様々なセミナーや相談会を開催しています。
セミナーや相談会の相手が直接の審査担当になる可能性は低いですが、後述する「創業動機」で「政策公庫の方にもご相談した」という一文を入れることで「しっかり準備している」感を出すことができるため、時間に余裕があれば参加しておくのもいいでしょう。

参考:政策公庫の起業支援について

借入申込資料等の提出

あとは、政策公庫のサイトから申込書類をダウンロードして記入します。
絶対必要なのは「借入申込書」です。

その他、利用する借入プランによって追加で提出する書類があります。

「新創業融資制度」の必要資料は、下記サイトからご確認ください。
参考:日本政策金融公庫 各種書式ダウンロード

サイトの下部に「月別収支計画書」や「設備投資計画書」など様々な書式がありますが、中国輸入ECでは「創業計画書」で殆ど事足ります

書類に記入漏れがあった際は、政策公庫担当者から電話がかかってきますので、念のため郵送の際は手元に控えを残すことをお忘れなく。
直接持ち込みしてもOKですが、基本的には郵送で大丈夫です。

持ち込みしても担当者とお話しできるわけではないので。
ここが担当者とひとつずつ詰めながら申込書を記入していく民間の金融機関との大きな違いですね。

政策公庫の担当者との面談

書類を提出すると、概ね1週間以内に面談日程の連絡があります。
それなりに日程の融通は利かせてくれますので、とくに副業の方は事前に副業である旨伝えて日程を調整してもらいましょう。

9時~17時が営業時間ですが、10時から16時ぐらいが常識的な面談範囲だと思います。

実際私がサポートさせていただいたお客様では「外回りの合間とお昼の時間をあわせて政策公庫と面談した」というツワモノもいらっしゃいました。

面談内容と対策についてはまた別の機会に詳しくお話ししたいと思います。

面談後の審査と入金

win-win

面談後、再度審査が行われ、概ね1週間程度で回答が行われます。

場合によっては追加資料を求められることがありますが、「追加資料を求められる=担当者が審査を通したいと努力してくれている」ということですので、面倒くさがらずにむしろ感謝して資料を作成しましょう。

審査がOKであれば、融資決定連絡のあと、借入契約書の締結となります。
印鑑証明を準備してください。

政策公庫からの資金調達はシンプルな分、ちょっとしたことに気を付けるだけで他の申込者と差をつけることができます

もっと詳しく聴きたい!という方はぜひ辻までお問い合わせください。

次回は政策公庫からの資金調達の最大のポイント、資料作成について詳しくお話しいたしますね。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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