皆様いつも大変お世話になっております。
CiLEL 勉強会講師 辻知岳でございます。
毎月第2・第4水曜日に経営、経理、資金繰り、資金調達、補助金などについての記事を書かせていただいております。
売上を伸ばしたいけれど、資金面がネックで難しい・・・という方
まずはバックナンバーからご覧ください。
その①中国輸入に資金調達は必要?
その⑤書類で他と差をつける!申込書類記載のポイント 【前編】
今回も前回に続き、初めての資金調達を行われる皆様がまず検討すべき新創業融資の中で、最も重要な創業計画書の書き方について詳しく書かせていただきます。
・政策公庫申込書類の書き方とポイント
・他の書類と差をつけるテクニック
目次
Toggle5.私自身は役員?従業員?従業員数の記載
皆さんがお一人でビジネスを回していらっしゃる場合はすべて空欄で大丈夫です。発送や画像加工の外注先がある場合は4の「取引先・取引関係等」に記載します。CiLELでFBA直納させていただいている場合も広義でいうと外注にあたりますが、仕入先にまとめてしまって大丈夫です。
6.ごまかし厳禁!お借入れの状況
ここは要注意ポイントです。
政策公庫の担当者は信用情報機関から皆さんの借入情報を別ルートで取得しています。「キャッシングとかあるとかっこ悪いしな…(事実金融機関からの資金調達を行う上で、キャッシングの履歴はマイナスに働くことが多いです)」と記載しないでおくと、面接で「他にも借入ありますよね?」「え!?いや…記載忘れてて…◎△◇??」と焦る羽目になりますし、当然審査にも大きなマイナスです。チェックボックスのある住宅ローン、マイカーローン、カードローンはもとより、キャッシングもしっかり記載しましょう。
なお、“(事業資金を除く)”とあるとおり、仕入目的でカードローンやキャッシングを行った場合は次の7「他金融機関からの借入」に記載します。
なお、ここで悩ましいのがクレジットカードのリボ払い。リボ払い残高がある場合「その他」で記載すべきか否かという問題ですが、これまで私がお手伝いさせていただいた中でリボ払い残高について訊かれたという方はいらっしゃらないものの、信用情報照会を行うとしっかりリボ残高もしっかり記載されてしまいますので、書いておいたほうが無難でしょうね。もちろん仕入れ資金であれば同じように「他金融機関からの借入」です。
7.資金使途はこれ一択!必要な資金と調達方法
では実際にいくら必要で、そのうち幾らを借りたいのかを記載する重要なポイント、7.必要な資金と調達方法の記載に入ります。皆さんの場合、左側はほぼ100%下記のように「必要な資金」が「運転資金」で「商品仕入れ」「広告費等諸経費支払い」です。というよりECでほかに支払う費用ってないですよね。「設備資金」は例の通り工場を建てたり生産機械を買ったりと全く異なる資金の借り方になりますので、今回は記載不要です。
ここで気になるのが右側「調達の方法」の「自己資金」。いちおう要件として借入希望金額の10分の1の自己資金(つまり100万借入なら10万円)と記載ありますが、少なくとも2割以上は欲しいところです。皆様の場合既にビジネスを開始していらっしゃるでしょうから、Amazonからの入金分も自己資金に含めて大丈夫です。「日本政策金融公庫からの借入」に今回借りたい金額を入力してください。当然ですが、右の「合計」と左の「合計」が一緒じゃないと鋭くチェックされますからね(;^_^A
8.詳細は別紙参照!事業の見通し(月平均)
さていよいよ最後の関門、事業の見通しです。普通に考えればここでいかに皆さんのビジネスが稼げるものなのかを「創業当初」と「軌道に乗ったころ」の2つの時点で訴えるべきところなのですが、ズバリ言います。こんなアバウトな2点の計画でいいのか?いやよくない!!そもそもこの2点だけをピンポイントで考えようとするから無駄に悩み、さらに数字の辻褄が取れなくなるのです。
ビジネスは1日1日、そして毎月の積み重ねなのですから、ここは創業当初から毎月の売上高設定して1年分の損益計画を作るべきなのです!その中から最も売り上げの低い月を「創業当初」、高い月を「軌道に乗ったころ」としてここに転記すればOK。このやり方を取れば、厄介な「計算された根拠をご記入ください」欄も一言、「別紙計画書を参照ください」でOKです。
ここを別紙で作成するのが創業計画書記載の最大のポイントですね。
次回は別紙である「1年分の損益計画」についてご説明いたします。
もっと詳しく聴きたい!という方は是非辻までお問い合わせください。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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