Amazonのブランド登録を聞いたことはありますか?
Amazonで販売活動するなら是非とも知っておくべき内容です。
今回は「Amazonでブランド登録するメリットは何か?」を徹底解説します。
結論から言うと、Amazonのブランド登録にはメリットしかありません。
聞いたことはあってもよく分からないという方も、初めて聞いたので詳しく知りたいという方も、ぜひ最後までお読みください。
目次
Toggleそもそもブランド登録とは?
Amazonのブランド登録とは、自身が持つ「商標」をAmazonにブランドとして登録することを指します。
Amazonで購入者として商品を選んだ経験はありますか?
商品個別紹介のページをみると、商品名のすぐ上に「ブランド:○○○」と表記されていることがありますね。
この部分がブランド登録されたブランド名です。
購入者が商品を探すときに、「ノーブランド」か「ブランド名がある」どちらを選択すると予想しますか?
全ての人がブランドの有無で購入する訳ではありませんが、ブランドの有無は安心感を求める購入者心理に作用します。
決して高級志向的な問題ではありません。
購入意思決定の一因にもなるブランド選択の対象となるには、ブランド登録の必要があります。
ブランド登録をしない理由はない
Amazonで販売活動をする理由は人それぞれです。
「副業に都合がいいから」「自分の作品をたくさんの人に見てもらいたい」「お店を経営しているので、販売経路拡大のため」など、いろいろあるでしょう。
始めるきっかけは千差万別でも、販売活動をするからには「利益を出したい」という目的は共通であるはずです。
ブランド登録は「登録まで」は手間がかかるので、デメリットと言えなくもないです。
しかし、一旦登録が完了すれば、めぼしいデメリットは見当たらず販売上のメリットが溢れています。
Amazonでブランド登録すると、こんなメリットが!
Amazonでブランド登録すると、大別して「相乗りを防ぐ効果」と「広告的な効果」の2つの効果が望めます。
ヒット商品を相乗りされずに独占販売することや、広告費をかけてでも宣伝効果を得たい気持ちは、セラーであれば誰もが望むことでしょう。
この2つの効果の詳細を、個別に紹介していきます。
ブランド登録による「相乗りを防ぐ効果」
元々ブランドを持っている方以外、特に副業から始めた方の大半は相乗りをした経験があるでしょう。
Amazonでは同一商品は同一ページで販売するルールがあるため、同じ商品を何人ものセラーが販売することは珍しくありません。
せっかく新しく売れ筋の商品を開拓しても、瞬く間に相乗り販売する競合セラーが現れ安売り合戦に陥ることさえあります。
そこで、相乗りされないためにもブランド登録が役に立ちます。
相乗りを防ぐ効果は以下の通りになります。
・権利侵害の申告ができる
・商品ページの編集権限をロックできる
・AIがブランド権を守ってくれる
それでは、個別に解説していきます。
【権利侵害の申告ができる】
権利侵害とはどのようなものでしょうか?
ブランド登録とは商標の登録であり、ブランドの付いた商品は固有財産の一つになります。
つまり、ブランド登録した商品を無断で他のセラーが販売していれば、商標権の侵害として申告することができます。
相乗りは認めらないのはもちろん、ブランドの無断使用も認められないので、努力の末に生み出したヒット商品の販売権利が守られます。
【商品ページの編集権限をロックできる】
Amazonで商品登録をする時は、商品カタログを作成するページで編集作業を行ないます。
しかし、ブランド登録された商品では、登録者のみに編集権限が付与されます。
「同一商品は同一ページで販売する」というAmazonのルールを、さきほど説明しました。
そのため、ブランド商品は相乗りが認められていないことを認知せずに、相乗りしてくるセラーも考えられます。
「知らない間に相乗りされた」といった、販売機会の損失を生まないメリットがあります。
【AIがブランド権を守ってくれる】
Amazonには「自動プロテクション」というシステムがあり、AIが常時見張りの目を光らせています。
このシステムは、ブランド登録を行うことで自動的に働き出し、権利侵害してくる商品を掲載しないようブロックしてくれるものです。
知らない間に活動して、登録者に活動報告まではされないために、効果が実感されにくいシステムではあります。
しかし、知らない間に巧妙にブランド登録した商品が相乗り出品されそうになっても、自動でガードしてくれる頼れる番人の役目を担っています。
ブランド登録をすれば「Transparency(トランスペアレンシー)」も使えるようになります。
『【Amazon販売】あなたを次のレベルに押し上げる「Transparency」(トランスペアレンシー)とは?』
ブランド登録による「広告的効果」
どれだけ画期的な商品を見つけても、認知度が低ければ売れません。
セラーにとって、どれだけ費用対効果の高い広告手段で商品の認知度を上げられるかは、共通の重要課題です。
ブランド登録によって得られる広告的効果は以下の通りです。
・ストアページの開設
・Amazonブランド分析
・スポンサーブランド広告 / スポンサーディスプレイ広告
それでは、個別に解説していきます。
【ストアページの開設】
Amazon内で自分専用のブランドページを開設して、自分のストアとして公開できる機能です。
Amazon内で独自の世界観を構築することができるうえ、独自のブランドURL取得も可能になります。
取得したURLを自分のSNSアカウントに貼り付ければ、Amazon内の独自ブランドとして大きな広告効果も期待できるでしょう。
ストア作成は無料であらかじめテンプレートも用意されており、画像や動画を貼ることもできるので自由度の高いサービスになっています。
【Brand analytics】
Brand analytics(Amazonブランド分析)はブランド登録者だけに無料提供される高機能ツールです。
主に、マーケティング分析に使われる機能を有したツールで、以下のレポートを受け取れます。
・Amazon検索用語レポート
検索頻度の高いキーワードをランキング形式で確認できます。
検索後のクリック率や購入率も分かるため、自分の商品のカタログを検索頻度の高いキーワードを使って再編集するのに役立ちます。
・商品比較レポート/代替え購入レポート
ユーザーがブランド登録した商品を閲覧した同日に、競合の商品を閲覧・購入した履歴があれば表示されます。
このレポートは競合の商品の特徴を知り、自分の商品の見せ方・価格の見直しなど対応策を立案する材料として活用できます。
・マーケットバスケットレポート
ブランド登録した商品が購入されたとき、同時に購入された他店の商品があればレポートに表示されます。
このレポートでは、自分の商品を購入してくれるユーザーの嗜好を知ることができ、今後のカタログ作成の方向性を決める際に役立ちます。
【スポンサーブランド広告 / スポンサーディスプレイ広告】
「スポンサーブランド広告」は、特定のキーワードで検索された際に上部に表示される広告です。
「スポンサーディスプレイ広告」は、閲覧者をターゲティングしてAmazon内外問わず、商品に関心が高いと見込まれるユーザーを狙い撃ちして表示できる広告です。
どちらもクリック課金制で、自分の商品と関連性が高いAmazonの商品ページにも広告が表示されるので、自分のストアに誘導できるのが魅力の機能です。
ブランド登録で製品コードが不要に
Amazonでは販売する商品に製品コード(JANコードなど)が付与されているのが原則となり、製品コードなしで出品するには「製品コード免除申請」を行なう必要があります。
中国輸入の商品を扱う場合、製品コードがない商品もあり、製品コード免除申請で販売可能ですが、「ノーブランド品」として価値の訴求力に欠けることになります。
しかし、ブランド登録をしておけば製品コードないでもカタログ作成が可能となり、ブランド名をカタログに掲載することもできます。
ブランド登録に向けての準備
Amazonでの販売活動において、ブランド登録のメリットがいかに大きいかご理解いただけたでしょうか。
次はブランド登録に向けての準備について解説しますが、一番重要なのは「期間」です。
今日登録すれば、明日からプライベートブランドのオーナーとして活動できるようなものではありません。
ここからは、ブランド登録に必要な「商標」の説明も含めて解説します。
商標
Amazonのブランド登録に必要となるものは「商標」だけです。
商標さえ持っていれば、すぐにでもAmazonnでブランド登録申請できますが、会社やお店を経営している人以外は持っていないケースがほとんどです。
商標とは、事業者が所有するマークのことで他社との商品・サービスを区別化するために使います。
企業にとっては不可欠なものですが、日常生活には必要としないため個人で商標を持っている人はいません。
ブランド登録に必要な準備は、商標登録をしてAmazonにブランド登録するための「商標」を所有することです。
商標登録の注意点
商標登録を申請する際のポイントを2つ説明します。
どちらも重要な注意点になるので、事前に慎重な調査が必要です。
1. 類似度の高い商標がすでに登録されていないかチェックする
審査が通らないときの一番多い理由が「すでに出願・登録されている商標と類似するため、登録が認められない」となっています。
登録申請した文字やロゴを一切変更することができないため、事前に慎重な調査が必要です。
先に類似した商標が登録されていることが分かれば、デザインを変更することで審査が通る可能性もあがります。
ただし、専門的な知識がないと判断が難しい場合もあるため、調査だけで多大な時間を費やすことにもなりかねません。
先行投資のつもりで、確実な仕事が期待できる弁理士に調査依頼することも選択肢の一つです。
2. 指定する区分を検討しておく
商標登録の目的はAmazonブランド登録をするためです。
Amazonに登録する際には、取り扱い商品を対応する区分に指定することになります。
そのため商標登録を出願するときには、「その商標をどの商品・サービスに使用するか」を十分検討する必要があります。
既に取り扱っている商品から、将来取り扱いを考えている商品まで指定できるので、よく考えて出願することが大切です。
早期審査の活用
商標登録の審査には、通常10か月~1年ほどかかります。
これは年間10~15万件の出願があり、ひとつひとつ慎重に審査が行われているからです。
しかし、実際に待つにはあまりに長い時間で、待ったからといって審査通過が約束された訳でもありません。
そこで活用してもらいたいのが「早期審査」の制度です。
要件を満たせば審査期間が約2ヶ月まで短縮可能になります。
いくつかある要件のなかで、「出願人が出願商標を既に使用している商品・役務のみを指定している案件」がAmazonセラーの利用しやすい要件になるでしょう。
要約すると、未登録であってもAmazon内で商標記載済の商品があれば要件を満たすことになります。
未登録の商標でも使用は可能で、この早期審査制度は既に出願して審査待ちの人でも適用されます。
先ずは、オリジナルの商標を作成してAmazon内で商標の入った商品を販売してみましょう。
Amazonブランド登録ができないケース
ブランド登録は、必ずできるとは限りません。
過去にアカウント停止の履歴があったり、規約違反・アカウントパフォーマンスが悪い場合は登録が見送られることがあります。
常に健全なアカウント運営を求めるAmazonの姿勢の表れでもあるので、日頃のパフォーマンスが問われるかもしれません。
まとめ
Amazonブランド登録のメリットはご理解いただけたでしょうか。
常に健全なアカウント運営とパフォーマンス向上を心がけながら販売活動を行っていれば、商標登録もブランド登録も決して高いハードルではありません。
ブランド登録のメリットを最大限に活用すれば、さらなる売り上げアップも期待できます。
そもそも「ブランドとは何か」を理解することも大切ですね。
中国輸入ビジネスをしている方は、物販講師による下記のコラムもぜひ読んでください。
『いまさら聞けない“ブランドとは何か”と“売れる商品”の関係』
商標登録をするのに時間と手間がかかりますが、自分の商品を守るためにはぜひブランド登録をしたいところ。
しっかりとビジネスを継続したい方は、ぜひブランド登録に挑戦してみてくださいね。
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- cilel_admin