今回は、中国輸入やAmazon販売に限らず、物販ビジネスで当然知っておかなくてはならない3つの数字についてお伝えします。
数字というと、どうしても面倒な計算や細かいことをやらなくてはならないようなイメージがありますよね。
しかし、どんなに商品制作やマーケティングや販売のセンスがあっても、数字に弱いというのは物販ビジネスにおいては致命傷です。
「最低限これだけのことは知っておいてください」というのが今回の趣旨ですから、ぜひ最後までお読みください。
目次
Toggleどうして数字が大事なのか
数字が苦手な方は多いと思います。
「数字」と聞くと、よくわからないしできるだけ関わらないでおこう…みたいな感じになりがちです。
しかし、どんなにいい商品を作っても数字がわからなければビジネスを継続させていくことは難しいでしょう。
(そもそもいい商品を作れるとも思いませんが。)
冒頭でも述べましたが、商品がどんなに良くても、マーケティングや販売のセンスが抜群でも、数字に弱いままでは物販ビジネスを成長させていくことはできません。
ここで大切なのは、「数字とは何か」ということです。
数字にもいろいろあります。
今回お伝えするのは、経営コンサルティングのような高度なレベルで、詳細な数字を出し分析しましょう…ということではありません。
物販ビジネスを継続・成長させていくために「最低限これだけは知っておくべき」数字を、まずは押さえていただくのが目的です。
最低限これだけは知っておくべき数字は3つで、「売上」と「利益」と「在庫」です。
そんなことは言われなくても知っている!という方も、それはちょっと横に置いて読み進めていってください。
ただの言葉の説明ではない「物販ビジネスとしての数字の意味」をひとつずつ解説していきます。
これが無いと始まらない「売上」
まずは、売上についてです。
物販ビジネスに限らず、まずは売上が無いとなにも始まりません。
ですから、これから物販ビジネスを始める人はもちろん、伸び悩んでいる人、儲かっていない人は、まず売上を作ることを考えましょう。
売上を作れない人の話を聞くと、とある傾向が共通しています。
それは「利益をとる事を先に考えている」ことです。
物販もビジネスですので、利益が取れなければビジネスを継続していくことができないのはその通りなのですが、ここで大事なことが抜けています。
「利益は売上の中にある」という、当たり前の事実です。
売上も無いのに利益のことばかり考えていても、利益が増えることはありません。
売上と利益のどちらを優先するべきかという問いに関しては「売上優先」の一択です。
そして、きちんと売上が作れるようになってから、商品構成の改善や経費削減など進めて利益の取れる状態に変えるのが王道です。
集客でもそうですが、最初に利益の少ない(無い)お得な商品でお客様を呼び込み(フロントエンド)、利益の高い商材を買っていただく(バックエンド)のが定石です。
ですので、「儲けたい!」という気持ちは十分理解できるのですが、短期的な視点で利益を追いかけるのはおすすめしません。
中長期的な視点で利益を継続して作れる状態を作るのが、結果的には一番儲かるのです。
すべてはここから出ている「利益」
続いて「利益」についてです。
ビジネスを継続するうえで絶対に必要な利益ですが、利益については、あなたがビジネスで使っている経費は全てこの“利益からしか”出ない、ということをよく理解していただきたいと思います。
物販ビジネス初心者や軌道に乗り切れていない人の中には、高額なツールやサービスを使おうとする(使っている)人が居ます。
もちろん、そういったツールやサービスが悪いという事は一切ありませんが、それを使うためには「利益」が必要だということを忘れないでいただきたいのです。
そして、あなたのビジネスを拡大していくには、より大きな仕入れをして、もっと売上をたてて、利益を増やしていくことが必要です。
つまり、利益をしっかり次の仕入れに回すことが重要なのです。
例えば、月に1万円の利益しか出せていないのに1万円のツールを使っていたらどうでしょうか。
利益=ツールの料金となっているので、手元にはまったく残りません。
ここまで極端な例はあまり無いと思いますが、5万円程度の売上でも1万円を超えるツールを使っている人はよく見かけます。
収益の20%以上もツールに使っているので、そのほかの経費を差し引くと、新たな商品にチャレンジする資金を貯めるのに時間がかかってしまうことがわかりますね。
そうしているうちに自分の考えていたような商品を先に出されたり、売れていた商品の類似品が増えて自分の売上が落ちたり、つまりビジネスの環境の変化が起きます。
利益が残っていないと、ビジネス環境の変化についていくことができないのです。
今、儲かっているから安泰という事はありません。
常にビジネス環境は変化しますので、その変化に対応するためにも、常にチャレンジし続けるためにも、不測の事態に耐えるためにも、何をするにも資金が必要です。
この資金は、もちろん利益からしか出ません。
にも関わらず、いとも簡単に値を下げて、こんなに大事な利益を削ってしまう人が多いのです。
価格を設定するとき、つまり利益を設定するときは、その利益が取れることを前提に今後やりたいことや使いたいものを考えているはずです。
ということは、利益を削ることは自分の将来を削っているのと同じですね。
ぜひ、そういう感覚で、利益と向き合ってみてください。
一番大事な数字「在庫」
物販ビジネスに限った話ではありませんが、売上も利益も大事です。
ですが、こと物販ビジネスにおいて言えば、もしかしたら最重要なのかもしれないものが「在庫」です。
ここのコラムでも何度かお伝えしていますが、物販ビジネスの「在庫」は人間の「血液」と同じです。
血液は、体の中を循環して酸素や栄養を運んでくれるので、人間は生命を維持することができます。
在庫も同じです。
仕入れた商品が順調に売れてお金が入ってくるので、また新しい商品を仕入れることができ、ビジネスが継続できます。
血液も在庫も、循環が止まってしまうと死んでしまいます。
ですので、物販ビジネスにおいては、いかに在庫をうまく回すのか、言い換えればいかに在庫を残さないかが最重要ポイントになります。
しかし、物販ビジネスをしている人の中には、長年にわたって物販ビジネスを継続していても「売れている商品だけを見ている」人がいます。
その商品については良い循環ができているので問題ないのですが、取り扱った商品すべてが売れるわけではありませんよね。
「売れている商品だけを見ている」人は、その時に売れる商品にだけ目がいって、他の商品を疎かにしてしまうのです。
確かに、売れている商品の事を考えるのは楽しいです。
売上は立てられるし、儲かります。
ですが、売れる商品ばかりを見て、売れない商品にテコ入れせずに放っておくと、真綿で首をしめられるように徐々にあなたのビジネスが回らなくってくるのです。
そうなってから慌てて売れない商品(不良在庫)を処分しようと思っても、そう簡単にはいきません。
例えば、有名ブランドの商品は、最新モデルではなかったり人気のない商品であっても、やはりブランドの価格というものがありますのでそれなりの金額で売れていきます。
ですが、私たちのやっている中国輸入ビジネスは、いくら商標をとってAmazonのブランド登録をしようが、どんなに商品ページで高級感を出そうが、世間に認知されていない以上ノーブランド商品と大きな差はありません。
ノーブランド商品は、世間に受け入れられなければ本当に二束三文です。
私も経験がありますが、有名ブランドと同じような商品が残ったのでヤフオクで処分しようと1円スタートをしたら1円で終了してしまい、そのまま1円で売ったことがあります。
それくらい、見向きもされないのです。
そんな商品をビジネスが回らなくなった段階で大量に処分しようものなら、あなたのキャッシュフローはガタガタです。
せっかくそれまで貯めてきた利益を全部吐き出すことになってもおかしくありません。
そうならないためには、売れている商品があるうちに、適正な在庫数、在庫金額になるように少しずつ処分をしていくことが大切です。
これもビジネスを継続するためのひとつのテクニックです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
物販ビジネスを継続させるために最低限知っておくべき数字は、「売上」「利益」「在庫」の3つです。
この3つの数字をなぜ知っておくべきなのか、理由をしっかり理解していただきたいと思います。
そして、折に触れて立ち返ってみてください。
物販ビジネスは日々いろいろなことが変化していきますから、今回のコラムで「売上」「利益」「在庫」の重要性が理解できたと思っても、それを常に意識し続けるのは意外と難しいと思います。
常に意識できるようになるまでは「売上」「利益」「在庫」と紙に書いて、見えるところに貼っておくのも良いかもしれませんね。
そのくらい大切な数字です。
投稿者プロフィール
- 梅田 潤
- 合同会社梅田事務所代表。1977年生まれ。大阪府出身。副業で中国輸入ビジネスを始め2014年に株式会社オークファンを退社し独立。現在も現役プレーヤーでAmazonの他、国内・海外クラウドファンディングにも取り組みながら、家族との時間を大切にする自分らしく自由な暮らしをしている。最新の著書に『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売』(翔泳社)
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