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Amazonで「安くすれば売れる」のか?中国輸入ビジネスの魔力

中国輸入ビジネスは「物販」です。ですので、まず商品を仕入れてAmazonなどインターネット上のプラットフォームで販売していきます。物販なので在庫を抱えることになるため、売れなければ売上も利益も何もありません。まずは、「どうやって売るか」を考えることはとても大事なコトです。売れることはビジネスを継続していく為の大前提です。

では、どうやって売っていくかを考えた時に真っ先に思いつくのが「安売り」です。相乗りで他の出品者よりも安く出品する、オリジナル商品で類似品よりも大幅に安く出品する、などです。こんなことができるもの商品原価が安い中国からの輸入品だからこそということはありますが、果たして「安売り」が「売っていく」為の最善策であり、真っ先に取り組むべきものなのでしょうか。実際、売れている商品であれば、それをより安い価格で出品することでお客様が流れてくる(=売れる)ことに間違いはないのですが…

●安売りの効果とリスク

「安売りする⇒お客様が流れてくる⇒売れる」、そうすることでおそらく一時的には売れるでしょう。ここで強調したいのは「一時的」であるということです。これはすこし考えたら想像できるのですが、出品者(A)が既存の商品よりも安く売ってお客様が流れたら元々その商品や類似品を売っていた出品者(B)はどう考えるでしょうか。「他の出品者や他のページで自分が出品している商品を安売りされたからお客様が流れた」と考えますよね。

では、次に出品者(B)は「価格を合せる」行動をとります。当たり前の考えだと思います。最近は値下げされたことを販売サポートツール等でリアルタイムに監視していることも多いので、少しでも価格下げるとすぐに出品者(A)に通知され、すぐに価格を合わされてしまいます。早ければ数分~数十分です。 「一時的」とはこれほど短い間隔なのです。その結果、Bから流れたお客様が戻る⇒Aがお客様を呼び戻すためにまた値下げ⇒Bがまた値下げ⇒Aがすかさず値下げ、という無限ループに陥ります。お互い消耗戦になりますので結果的に誰も得をしない展開が待っています。ですので、安易な安売りは中国輸入ビジネスでは特にやってはいけない事の一つです。安売りは一時的には売れますがその後が続きません。端的に言えば「売れている商品を儲からない商品に変えているだけ」です。実際にはAmazonでよく起きています。カートを取りたいがための1円ずつの値下げ等を含めて本当に意味がありません。

●安売りがクセになる

安売りは何度も言うように「一時的」には売れます。その為、安売りをする⇒売れなくなる⇒値下げ⇒また一時的に売れる⇒売れなくなる⇒値下げ、となっていきいつの間にか安売りすることが売る為の手段だと勘違いしていくようになります。ですが、お客様の立場から見た時に実はお客様は、初めから安い商品を求めていないのです。お客様の本当の欲求は「良い商品を適正な価格で欲しい(損をしたくない)」です。ところが、適正価格で販売をしていても誰かが安売りするのでお客様も「同じなら安い方が良い」となる訳です。そうなると「薄利多売」のど真ん中でビジネスをすることになります。

低価格商品で利益率が低いのは自転車操業と同じ事になります。中国輸入ビジネス、Amazonでの販売では、「出品時に今売れている価格」を変更してはいけません。「売れている価格で売る」のが正解で安易な値下げは利益を著しく圧迫します。ビジネスは儲けてナンボです。

●商品はいずれ「安く」なる。そこで何をすべきなのか?

適正価格=安価ではなく、売れていればそれが適正価格です。例え、利益率が99%または1%でもその価格で売れる(その価格でしか売れない)ならその価格が適正ということになります。儲けすぎ、もしくは利益が出ない等、出品者側の都合で価格は決まりません。しかし、同じ価格で永遠に売れ続けることは不可能です。いつかはライバルの出現やモデルや機能が古くなったりして新商品と入れ替わることで売れなくなっていきます。つまり、いつかは撤退することになります。逆にここまでくると、その商品にしがみついてはいけません。値下げをして売って在庫を無くします。前述したことと違うと思われるかもしれませんが、要する、「売れているのに安易に価格を下げるのはNG、しかし、時の流れで過去のモノとなってしまった商品は売り切る為の安売りはOK」ということです。

実はどこでもやっているいわゆる「見切り処分」です。身近なコンビニでもスーパーでも見切り処分品がありますよね。でも、売れている商品は決して見切ったりしません。例えば、賞味期限が迫っていたり長期間売れていない商品などはどんどん見切ってきます。まとめると「売れている商品の価格は下げない。現金化したい時にだけ見切って価格を下げて売り切る。」となりますが、中国輸入、アマゾン販売でも全く同じです。

最後に

売り切る為には価格を下げます。ですが、値下げして安売りすることは最後の手段です。そこに至るまでにできることはたくさんありますのでまずそれをやりましょう。具体的には商品画像や商品説明文の見直し、スポンサープロダクト広告運用改善等があります。もっと言えば、「販売は仕入の結果」でしかありませんので、そもそも売れるかどうかは仕入れの前に8割方勝負はついています。仕入れるまでにどれだけ売れる為のことをやったかが大事なのです。実際、仕入れてしまってからやれることは「中国から商品を輸入して、商品ページを作る前にできることがほとんど」だという点を強く認識してください。

投稿者プロフィール

梅田 潤
梅田 潤
合同会社梅田事務所代表。1977年生まれ。大阪府出身。副業で中国輸入ビジネスを始め2014年に株式会社オークファンを退社し独立。現在も現役プレーヤーでAmazonの他、国内・海外クラウドファンディングにも取り組みながら、家族との時間を大切にする自分らしく自由な暮らしをしている。最新の著書に『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売』(翔泳社)

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