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輸入に関係する法律 パート.2

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輸入に関係する法律 パート.2

輸入に関係する法律 パート.1」に続きパート2です。今回は消費生活用製品安全法、植物防疫法、製造物責任法 (PL法)について解説していきます。どれも輸入ビジネスに非常に関係の深い法律になりますので、法的に間違って仕入れてしまわないように、しっかりとどういう内容であるかを把握してください。仕入れてしまった後からでは返品するにしても、廃棄するにしても多額の費用と時間、労力が発生することは避けられません。(既出の法令と重複するものもあります。)

消費生活用製品安全法

消費生活用製品安全法は、「生命・身体に対して特に危害を及ぼすおそれが多い製品」に対する法律です。具体的な商品例として圧力鍋、ライター、レーザーポインター、乳幼児用ベッド、バイク用ヘルメットなどが対象になっています。この法律で規制されている商品群は「生命・身体に対して特に危害を及ぼすおそれが多い」とされているように、万が一の際には死亡事故や重大な身体障害が残る可能性がある為、不測の事態になるかもしれません。安易に「売れているから」という理由だけで絶対に取り扱ってはいけない商品です。また、海外の安全基準と日本の安全基準は異なりますので、海外のショップで「適法商品」として販売されていても、日本でも適法商品となるかはわかりません。

海外のものですが、日本製と中国製のバイク用ヘルメットの耐衝撃実験動画があります。

強度の差は一目瞭然です。もし、売れているからと言って、このような強度の中国製ヘルメットを販売した後、消費者が接触や転倒をしてしまったらどのような結果になっているでしょうか。安全安心な輸入ビジネスを続けるためには「取り扱わない」のが最善策です。
ちなみに所管官庁は経済産業省です。

植物防疫法

これは「病原菌、細菌、虫等有害な動植物が海外から日本国内に持ち込まれないようにする為の法律」です。この法律ではどの地域からどんな植物がダメなのかということが詳細に規定されています。

植物輸出入条件詳細

観葉植物などで日本では需要がありますので取り扱ってしまいそうなものですが、海外からの輸入と言う観点でみると安易な輸入は後々のトラブルを招きますし、許可を得て輸入するには手間がかかりすぎます。大きな商社であれば費用対効果も出ますが個人、小規模な事業者にとっては手間の割にメリットが少ないため植物の取り扱いはおすすめしません。

→管轄は農林水産省

製造物責任法 (PL法)

これは、「製品の欠陥によって生命,身体又は財産に損害を被ったことを証明した場合に,被害者は製造会社などに対して損害賠償を求めることができる法律」です。簡単に言うと、ある商品の欠陥が原因で消費者が被害を受けたら作った人が責任を取りなさい、という法律です。国内の製造業者やメーカーが自社製品を海外で生産している場合は製造者が分かりやすいので責任の所在も比較的明らかです。しかし、私たちは自社の生産品では無く海外で作られた海外向けの製品を日本に持ってきて販売しているので、メーカーでも製造業者でもないのです。この状態で商品の欠陥によって消費者が損害を被った場合、どうなるのでしょうか。実はその点もこの法律で規定されていて、該当する輸入品を扱う日本法人が無い場合、製造者責任は輸入業者にあります。つまり、損害が出たら輸入ビジネスを行っている私たちの責任になるのです。

輸入品の品質欠陥に起因する人的・財的損害が発生した際の製造物責任者(JETRO)
だからといって輸入ビジネスが危険でリスクが高いかと言えばそんなことはありませんが、絶対に発生しないと言い切れないもの事実です。そこで、万が一事故が発生しPL法によって責任を追及された場合に備えて以下の保険に入っておくことも一策です。

PL保険
事業規模によって保険料が変わりますが、安心とリスクヘッジの為に加入しておいて損はありません。ただ、個人や小規模な事業者で輸入ビジネスを展開するような場合は、保険料が利益を圧迫してしまう可能性もありますので、ある程度の売り上げになるまでは保留にしておき、軌道に乗ってから加入するかたちでも構いません。しかし、いずれにせよ不測の事態のことを考えると「入っておいた方が無難」ということです。

最後に

輸入に関する法律について解説してきましたが、実際にAmazonやヤフオクなどインターネット上で販売されている商品で、これらの法律が守られていないものもあります。しかし、こういった法律は消費者や日本の社会を守るために制定されたものですので「遵守するのが当たり前」です。もしかしたら、違法、もしくは法的にグレーな商品が売れるかもしれませんが、そのリスクが自分自身にいつ返ってくるかわかりません。ですので、そのようなことにビクビク、コソコソと輸入ビジネスをやるよりも、法律を順守して正々堂々と消費者第一の姿勢で取り組んでいきましょう。

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