基礎知識・コラム

HOME基礎知識・コラム

01.関税とは何か

基礎知識・コラム

Column

01.関税とは何か

関税とは

輸入時にかかる税金は、主に2つあります。消費税と関税ですが、ここでは「関税」について詳しく解説をしていきます。

まず関税とは「輸入する商品に対してかかる税金」というくらいは知っているかもしれませんが、それがどういうかたちでどうやって課税されるかまでを詳しく知っているひとは少ないでしょう。
本コラムでも輸入の個人使用と商用の線引きで関税の一部を解説しています。この時は、個人輸入と商用輸入の差のひとつとして関税の税率の違いについて書きました。

簡単に言うと商用輸入の場合、「課税対象額=(卸売価格+送料+保険+その他経費)×関税率」となり、個人輸入は、「課税対象額=(海外の小売価格×0.6)×関税率」となります。個人輸入の方が圧倒的に安く輸入ができます。と、以前はここまでの解説に留めていましたが実は関税はもっと複雑で色々な要素が絡みます。上記で言っている「関税率」も製品や輸入相手国によっても変わってきます。

関税の決まり方

関税は誰かが適当に決めているものではありません。また、逆にどこから何を輸入しても変わらないというような定額的なものでありません。関税を決めるには一定の基準がありそれに従って決定されています。
簡単に言えば「何を・どこから・どうするのか」です。

・何を
「何を」はつまりどんな商品を輸入するかということです。それによって関税の税率が変わります。
アパレルなら「織り方」や「材質」で変わりますが、例えば、「羊毛の重量が全重量の85%以上のもの」というくくりがあり、その場合の基本税率は3.2%です。

他には、輸入関連で関税が高いことで有名なもので「革靴」があります。革靴を輸入する場合の関税は「30%または4,300円/足のうちいずれか高い方」が適用されます。この「高い方」というのがポイントですね。

ですので、商品原価が10,000円でも日本に輸入する際の税金は、30%で計算すると3,000円ですが「30%または4,300円の高い方」になりますので、4,300円の税金がかかると言う事になります。
(送料+保険+その他経費については便宜上省きましたが本来はこれらを足した金額に関税率をかけて算出します。)このように製品によって変わりますが、例えば「時計」のようにほぼ無税のような製品もあります。
(しかし、毛皮付きのものなどは40%だったりします。)各商品の関税率については「実行関税率表」で確認できます。
※あくまでご参考ですので、実際の輸入にあたっては各税関の判断にもよります。

・どこから
次に関係してくるのは「どこから」という場所についてです。
同じ製品でも場合によっては輸入元の国によって税率が変わります。

例えば、最近ではTPP(環太平洋パートナーシップ協定)が話題ですが、それ以外にも特定の国同士で結ぶ「経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)」というものもあります。
これは、貿易や投資の自由化・円滑化を進める協定で、お互いの関税を下げるたり無くしたりするものです。その場合、基本の関税がかかっていてもEPAが結ばれていると無税になることがあります。例えば、先ほどの毛皮付きの時計は基本の関税が40%でしたがEPAを結んでいる、マレーシア・タイ・チリなどの国から輸入した場合は無税となります。

・どうするのか
最後に輸入した商品をどうするのか、という目的によっても掛かり方が変わります。
これは、先に解説した「個人輸入と商用輸入」のことになります。
販売目的で輸入する商品は、商用とみなされて通常の関税がかかりますが、個人の使用目的で輸入する場合は、通常よりも軽減された関税がかかります。

一般税率と簡易税率

関税の税率は、正確にはこれまで解説してきたように「実行関税率表」に基づいて細かく設定がされています。(一般税率といいます。)しかし、小額の輸入の場合にまで細かく関税を確認していたのでは業務が非常に煩雑になります。

そこで、課税価格の合計が20万円以下の場合に一般税率ではなくおおまかに分類して課税する「簡易税率」という方法があります。簡易税率は関税区分が7つしかありませんので関税の設定が非常に簡単になります。簡易税率(一部の商品には簡易税率が適用できません。)

小額の輸入の場合は手間も考えて簡易税率を適用するのが良いのですが、逆にコンテナ単位での輸入になったり、混載でも非常に大口の輸入になった場合は、きっちりと一般税率を適用することをおすすめします。もちろん、20万円以下の輸入の場合でも希望をすると一般税率を適用することもできます。

最後に

個人輸入の方が圧倒的に関税が安くなりますが、商用輸入なのに個人輸入と偽って輸入してはいけません。これはアンダーバリューという違法行為ですが、商品の量やラインナップでとても個人で使うとは思えないものになりますのですぐにバレますのでやめましょう。しかし、輸入ビジネスを始めたころは、少量であれば個人使用で輸入できることもありますが、繰り返し輸入しているとほぼ確実に商用認定されますので基本的には「関税はかかるもの」として利益や原価の計算をしましょう。

TwitterでシェアするFacebookでシェアするGoogle+でシェアする