ECサイト制作サービスとして、注目を集めている「Shopify」。
自社サイトの立ち上げにあたり、導入を検討している人も多いのではないでしょうか。
中には、「同じようなサービスが多数あって迷う」「どこがいいのかわからない」と困っている人もいるかもしれません。
構築費や手数料も、気になるところ。
そこで今回は、Shopifyの手数料を一覧でまとめました。
Shopifyがおすすめの人も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ToggleShopifyの基本料金
Shopifyは、構築時の初期費用がかかりません。
Shopifyを利用する際にかかる手数料をそれぞれ紹介します。
月額利用料金
2021年11月現在の、月額利用料金は以下のとおりです。
各プランはそれぞれ下記の方におすすめです。
ベーシック:初めて挑戦する方におすすめ
スタンダード:売上が伸びてきた方におすすめ
プレミアム:大規模の売上がある方向け
ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
月額料金 | 29USドル | 79USドル | 299USドル |
日本円 | 約3,300円 | 約9,030円 | 約34,200円 |
参考元:Shopify公式サイト
Shopifyの契約は基本的に月単位ですが、年間契約もできるため、まとめて支払う際には割引になるのがポイント。
また、プランの変更がいつでもできるので、「グレードを上げたい」「やっぱり下げたいかも」と思ったときにも安心です。
このほか、すでにWebサイトやSNSを運用している人向けの「ライトプラン」と、大企業向けの「Shopify Plus」もあります。
ライトプランは月額9USドル(日本円で約1,030円)で利用できますが、おもな機能はデータ管理や購入ボタンの追加などであり、ネットショップを構築することはできません。
Shopify Plusは月額2,000USドル(日本円で約228,300円)から利用できます。
料金は規模により変動します。
契約後に「必要なサービスが受けられないことが分かった」ということにならないためにも、導入の際は、プランをよく確認しましょう。
決済手数料
決済手数料の料率は、プランやクレジットカードの種類、Shopifyペイメントを利用するかしないかによって異なります。
3つの基本プランの決済手数料は以下のとおりです。
ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
決済手数料(クレジットカード) |
|
|
|
Shopifyペイメント以外の決済サービスを使用する場合の取引手数料 | 2.0% | 1.0% | 0.5% |
Shopifyペイメントとは、Shopifyが提供している決済サービスで、設定から販売までワンクリックで実行できる手軽さがあります。
また決済手数料が安く、「Apple pay」や「Google pay」とも連携できるところが特徴です。
Shopifyで使える決済サービスの詳細については、Shopify公式HPをご覧ください。
振込手数料
Shopifyでは、振込手数料は無料です。
ここでいう振込手数料とは、ECサイトでの売上金を自分(自社)の銀行口座に振り込む際の手数料を指します。
BASEやSTORESなど、ほかのEC構築サービスでは、振込手数料がかかるものもあります。
取引手数料
Shopifyペイメントを利用した場合、取引手数料はかかりません。
一方、Shopifyペイメント以外の決済サービスを選択した場合、以下の取引手数料が発生します。
ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
Shopifyペイメント以外の決済サービスを使用した場合の取引手数料 | 2.0% | 1.0% | 0.5% |
取引が増えるということはその分、取引手数料もかかわってくるということ。
手数料はなるべく低く抑えたいですし、「もったいないな…」と思うこともあるかもしれません。
お得にしたい人はその点も踏まえて、プランやShopifyペイメントの利用の有無を選択するのが良いでしょう。
両替手数料
ストアで取り扱っている通貨と異なる通貨での決済を受け取る場合は、両替手数料がかかります。
Shopifyでは、以下のように明記されています。
ストアの支払い通貨とは異なる通貨での決済を受け取る場合、通貨両替が発生します。お客様の現地通貨 (表示通貨とも呼ばれる) で受け取った金額は、ストアの支払い通貨に変換され、通貨両替手数料が請求されます。
参考元:Shopify公式サイト
日本でサイト運営をする場合、取り扱う通貨は「円」が多いかと思いますが、海外の通貨で決済をおこなうケースもあるかもしれないので、この機会に覚えておくのがおすすめです。
Shopifyのプラン内容
Shopifyには基本プラン3種類、低価格のライトプラン、大企業向けのPlasプラン、計5つのプランがあります。
【主要プラン】
・ベーシックプラン…お手頃なプラン
・スタンダードプラン…中間となるプラン
・プレミアムプラン…売上規模が大きい個人(法人)向けプラン
【プラン】
・ライトプラン…すでにサイトを持っている人向けの低価格プラン
・Plasプラン…取引量の多いストア向けプラン
主要プランの機能の違いは、次のとおりです。
ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
商品点数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
スタッフアカウント数 | 2 | 5 | 15 |
販売チャネルの追加機能 | 〇 | 〇 | 〇 |
日本語メールサポート | 〇 | 〇 | 〇 |
24時間体制サポート | 〇 | 〇 | 〇 |
カゴ落ち対策メール | 〇 | 〇 | 〇 |
ギフトカード | – | 〇 | 〇 |
プロフェッショナルレポート | – | 〇 | 〇 |
カスタムレポートビルダー | – | – | 〇 |
グレードによって、より高度な分析やレポートが可能になります。
ほかにも、さまざまな違いがありますので、詳しくはShopifyのHPでご確認ください。
Shopifyの3プランの選び方
プランを選ぶ際、「どれを選べばいいの?」と迷う人もいるかもしれません。
それぞれのプランについて特徴とおすすめの人をまとめましたので、参考にしてみてくださいね。
【ベーシック】
特徴
ECサイト運営に必要な基本機能がそろっている
おすすめの人
・ECサイト初挑戦
・ランニングコストを抑えたい
・少人数で運営したい
【スタンダード】
特徴
より詳細なデータを確認できる
おすすめの人
・複数人でサイトの管理をしたい
・データを活用したい
・将来、販売ルートを拡大したい
【プレミアム】
特徴
流入経路や顧客の分析もできる
おすすめの人
・ECサイト運営に慣れている
・売上の規模が大きい
・手数料も安価にしたい
ベーシックプランは、管理画面にアクセスできるスタッフアカウントが2つまでになるため、個人や小規模の事業者に向いています。
一方、スタンダードプランやプレミアムプランは、中小企業の事業者向きといえるでしょう。
中には、「プレミアムプランにしたいけど、月額費用が高いな…」と思う人もいるかもしれません。
しかしプレミアムプランは、取引手数料や決済手数料がほかのプランより低く設定されているため、売上が増えれば増えるほどお得になる側面も。
ついつい月額費用に重点を置きがちですが、ストアに欲しい機能や売上見込みなども考慮して決めるのが得策といえます。
スタッフアカウントが15個以上必要な大企業や、取引量の多いストアを運営をしている場合は、「Shopify Plus」がおすすめです。
Shopify Plusプランには、以下のような3つの機能があります。
・1契約で10サイトまで開設可能
・チェックアウト画面・機能のカスタマイズができる
・専任スタッフのサポートが受けられる
プランの変更はいつでも可能なので、試しながらグレードアップ・ダウンを検討するのも、一つの手段ではないでしょうか。
『Shopifyとは?』の記事では、Shopifyのメリット・デメリットや機能を詳しく紹介しています。
Shopifyの導入がおすすめの人
Shopifyは、次のような人におすすめのプラットフォームです。
・越境ECを考えている人
・複数のサイトを運営する予定の人
・手数料を抑えたい人
越境ECを考えている人
Shopifyは、多言語・他通貨決済・海外発送に対応しているため、越境ECサイトを検討している人におすすめです。
海外向けの販売は、決済方法や言語、税率などが異なるため悩みの種になりやすいもの。
Shopifyなら、世界中の決済方法や言語のカバーや、各国の税率への対応もしてもらえるので非常に助かりますよね。
また大手配送業者と提携しているShopifyは、配送面でも安心できるのではないでしょうか。
Shopifyが提携している、おもな配送会社は以下のとおりです。
【提携している大手配送会社の例】
・ヤマト運輸
・佐川急便
・日本郵便
・FedEx
・UPS
・DHL
梱包や発送作業は自身でおこなう必要がありますが、Shopifyを利用すると世界に商品を販売することが可能です。
また、Shopifyでは、海外販売に向けて必要なツールを一元管理できる新サービスを発表しました。
新サービス、Shopify Markets(ショッピファイ・マーケット)では、進出した各マーケットの状況を1つのダッシュボードで管理することができます。
【管理例】
・各マーケットの通貨の変換
・現地での支払い方法の提供
・複数言語の対応
・関税などの計算
Shopifyは今後、より越境ECにチャレンジしやすいプラットフォームになっていくでしょう。
複数のサイトを運営する予定の人
Shopifyは、複数のサイトを運営する予定の人にも適しているでしょう。
自社サイトを構築するためのプラットフォームなので、アパレルや雑貨など、商材に関して向き・不向きはありません。
テンプレートの豊富さ、始めやすさも兼ね備えているため、「サイトをいくつか運営したい」という人にとっても心強い存在になるでしょう。
手数料を抑えたい人
Shopifyは、月額費用と運営費用どちらも安く導入できるため、手数料を抑えたい人にもおすすめです。
たとえばベーシックプランなら、日本円で約3,300円から始めることができて、初期費用無料、Shopifyペイメント利用で取引手数料もかかりません。
また、開始14日間の無料体験があるため、気軽に始めやすいのも魅力です。
さらに、「ランニングコストを抑えて小さく始め、販売が軌道に乗ってきたら格上のプランに切り替えていく」という具合に、ビジネスの状態に合わせて利用することも可能。
そのため、低コストで本格的なサイト運用を始めたい人にもおすすめのサービスと言えるでしょう。
Shopifyの注意点
何事にも注意すべきところはありますが、Shopifyにも2つ注意点があります。
・Shopifyだけでは集客は難しい
・詳細な設定は専門知識が必要な場合がある
Shopifyだけでは集客は難しい
1つめの注意点は、Shopifyだけでは集客をするのは難しいことです。
Shopifyは自社サイトを運営するプラットフォームのため、ブランドの世界観を伝えやすく、顧客に「ファン」になってもらいやすい特徴があります。
しかしファンになってもらうためには、自社サイトに訪問してもらい、ブランドを知ってもらう必要があり、無名のままでは当然売上にはつながりません。
そのため、売上向上を図るには、SNSなどと連携し集客に力を入れていく必要があります。
「では、集客に強いプラットフォームは?」と思う人もいるでしょう。
集客が強いといえば、やはりAmazonや楽天などの「モール型ECサイト」です。
Amazonの知名度やブランド力をうまく活用して新規顧客を呼び込み、自社ECサイトでリピーターへとつなげる方法も検討してみてはいかがでしょうか。
別記事、『ShopifyとAmazonの違いとは?』では、それぞれの特徴やメリットを比較していますので、あわせてご覧ください。
詳細な設定は専門知識が必要な場合がある
2つめの注意点は、詳細な設定をしたい場合には、HTMLやCSSといった知識が必要になる場合があることです。
Shopifyのテーマは無料・有料あわせて100種類以上あり、テンプレートを利用する場合は専門知識がなくてもサイト構築ができます。
しかし、「よりブランドの世界観を統一したい」「商品のコンセプトにあわせてカスタマイズしたい」といった場合は、希望のデザインが見つからない可能性も…。
デザインにもこだわりたい場合は、プログラミングなどのWeb制作に関する知識が必要になることも覚えておきましょう。
手数料はShopifyがお得!特徴を見極めて導入しよう
低コストで運営でき、決済方法も豊富なShopifyは、導入メリットが多数あります。
とはいえ、Shopifyだけでは集客が難しく、「+α」で集客方法を考える必要も。
SNSなどを活用する、モール出店と並行する、外注依頼をする…。
サービスを決める際は、手数料比較とあわせて、それぞれの特徴も考慮しながら自社に合ったものを選ぶのがおすすめです。
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