ECショッピングモールとして圧倒的な知名度を誇るAmazon。
出品者として販売活動を行なうにも人気のプラットフォームです。
販売活動をするなかで、一番注意する必要があるのはアカウント停止ですね。
Amazonは販売活動がしやすいプラットフォームですが、アカウント停止という大きなリスクがあります。
今回は、アカウントを健全に運用するために、Amazonアカウントが停止になる理由と防止策を解説します。
安心してAmazonでの販売活動を継続するために、ぜひ参考にしてください。
目次
Toggleアカウントの停止とは
Amazonでのアカウントの停止とは、何らかの理由によりアカウントが封鎖され使用できなくなる状態を指します。
ちなみに、Amazonでは「アカウントの閉鎖」といった措置がとられることがあります。
アカウント停止は、あくまでも是正勧告の意味合いが強く一時的な措置で、復活は可能です。
しかし、アカウントが閉鎖になってしまうと、復活は見込めなくなります。
アカウント停止後に改善を行わない、あるいは悪質な法律違反があると、アカウントが閉鎖・削除されてしまいますので、アカウント停止の段階で迅速に適切な対処をおこなう必要があります。
健全な販売活動を継続するためには、Amazonがアカウントを停止する理由を知り、停止されないようにアカウントを運用する必要があります。
アカウントが停止される理由は
あなたが何らかの形で相手に不利益を及ぼした時、アカウントは停止となります。
不利益を及ぼすかもしれない相手は、ユーザーだけでなく、Amazonである場合もあります。
ここでは、Amazonアカウントが停止になる際の「顧客満足度に関わる理由」と「Amazonの出品に関わる理由」とに分けて詳しく解説していきます。
Amazonユーザーの満足度低下が理由となる停止
Amazonでは顧客満足度の指数を正常に保つことが求められます。
自分のショップの指数はマーケットプレイスで確認することができます。
指数は項目ごとに数値が設定され、「良好:緑」「注意:黄」「危険:赤」といった具合に示されるので、日常的に確認するようにしましょう。
・出荷遅延率
Amazonでは、いかに早く購入者に商品を届けるかに注力しています。
即日配達が原則ではありませんが、自己発送されている方は特に注意が必要です。
「Amazonの配送は早い」という概念で商品を選ぶ方も少なくないので、配送までにかかる日数は極力短く設定したいところ。
配送遅れは問い合わせにもつながり、出荷遅延率にも反映されます。
Amazonで出荷遅延率が上昇すると、停止の危険度も高くなるでしょう。
Amazonのポリシーでは、Amazonで出品するために出荷遅延率を4%未満に抑える必要があります。出荷遅延率が4%を超えると、アカウントが利用停止になる場合があります。
引用元:Amazon アカウント健全性の確認
・注文不良率
購入者から不良品を理由に返品・返金も申し出があると、注文不良率に影響します。
購入者はAmazonマーケットプレイス保証を利用して返金などの申請を行ないますが、出品者にも対応の猶予が与えられます。
Amazon公式のマーケットプレイス保証のカスタマーサービスでは購入者に対し、下記のように案内しています。
Amazonマーケットプレイス保証の返金を申請する場合は、申請の前にまず出品者に連絡し、問題解決の機会を出品者に与えるため48時間お待ちください。
不良品を発送してしまった場合、挽回する機会は逃さないようにしましょう。
Amazonのポリシーでは、出品者がAmazonで出品するには、注文不良率を1%未満に抑える必要があると定めています。注文不良率が1%を超えると、アカウントが利用停止になる場合があります。
・キャンセル率
ここで問われるキャンセル率とは、購入者が行なうキャンセルではなく、出品者が何らかの事情で出荷できないときに行なうキャンセルを指します。
キャンセル率が上昇する一因として、セール時の販売予測数の読み違いや在庫の確認不足が考えられます。
普段から、在庫確認と在庫数の表示には気を付けて、販売者側でキャンセルが起こらないようにする必要があります。
Amazonのポリシーでは、出品者がAmazonで出品するには、キャンセル率を2.5%未満に抑える必要があると定めています。キャンセル率が2.5%を超えていると、アカウントが利用停止になる可能性があります。
・住所変更依頼
もしかすると、これが一番注意が必要かもしれません。
自己発送をしている方が注意する点になります。
購入者から「住所を間違えた」「申し込んだ住所と別の住所に発送して欲しい」と依頼連絡があったら、どのような対応をしますか?
おそらく「かしこまりました。新しいご住所をお教え願えますか?」などと答えてしまいそうですね。
しかし、この対応はAmazonのポリシー違反になります。
Amazonは配送先変更によるトラブルを防ぎたいので、購入者向けにもしっかりアナウンスされている内容です。
出品者が発送する商品の場合、注文確定後はお届け先住所の変更ができません。出品者が発送する商品の場合、注文確定後はお届け先住所の変更ができないため、注文を一旦キャンセルし、再注文する必要があります。
つまり、住所変更の申し出は、一旦キャンセルしてもらった後に、再度購入手続きが必要となります。
Amazonの出品規約に関わる停止理由
Amazonは出品者に対して厳しい出品ルールを設けています。
堅苦しく感じる方がいるかも知れませんが、出品者自身が安全性の高い運営をするためにも、規約は順守しましょう。
出品規約違反は、Amazonのアカウント停止のなかで、一番多い停止理由かも知れません。
コピー商品や模造品の出品ができないのはもちろんですが、出品規約は随時更新されているので注意が必要です。
例えば、「有名ブランドの中古品販売を行なっていたが、突然、新品以外は取り扱い禁止ブランドに指定された」というのもよく起こっている話です。
事前にAmazonから通知があるので対応は十分可能ですが、在庫を売り切るまで対応を怠ったり、通知を見落としたりすると、アカウント停止になりかねません。
ルールを守るのも、出品者の最低限のマナーです。
適切な対応を心がけましょう。
法律違反
法律違反は、アカウント停止どころかアカウント閉鎖にもなりかねない重要事項です。
主な項目では
・特定商取引法違反
・知的財産権の侵害
・薬機法違反
・商標権の侵害
・ポリシー違反
などがあります。
「必ず治る」といった表現が薬機法に抵触することや、無断で有名な商標を使用するのが法律違反にあたることは容易に想像できますよね。
しかし、悪気なく法律に抵触してしばった場合でも、アカウント停止になってしまうことは十分にあり得ます。
物販ビジネスにおける販売行為は、製造者の権利を侵害しないことでもあります。
取り扱う商品は販売しても大丈夫か、販売の方法に問題はないか、細心の下調べが必要です。
カスタマーレビューの操作
カスタマーレビューは、購入者にとって商品選びの指針になります。
しかし、Amazonだけでなく、多くのショッピングサイトでサクラレビューが大きな問題になっています。
サクラレビューとは、いわゆる「やらせ」のことです。
サクラレビューは、購入者にもAmazonにも多大な不利益を与えるので、Amazonが厳しい処置を下す対象となります。
自作自演の高評価で、一時的に運営は上昇するかも知れませんが、どこかでボロが出るでしょう。
カスタマーレビューの操作は単にアカウント停止の対象ではなく、購入者に対する冒涜行為にあたります。
アカウント停止を未然に防ぐためには
Amazonが掲げる理念の中に、「地球上で最もお客様を大切にする企業」と「地球上で最も安全な職場を提供する企業」が含まれます。
これは、Amazonがユーザーファーストであり、コンプライアンス重視であることを意味します。
裏を返せば、ルールが明確化されているので、事前に防止策を講じることは難しくはありません。
FBAの活用
Amazonには、FBA(フルフィルメント バイ アマゾン)というサービスがあります。
FBAは、商品をAmazonの専用倉庫で保管し、注文処理・配送・返品などカスタマーサービス全般を代行してくれるサービスです。
もちろん手数料はかかりますが、一人で全部業務をこなそうとしてヒューマンエラーを起こしたり、人を雇って人件費がかかることを考えれば、格安で便利なサービスです。
FBAを上手く活用すれば、配送遅延率低下やキャンセル率低下にもつながります。
FBAについてはこちらの記事も参考にしてください。
『FBAサービス・手数料を全て解説』
ダッシュボードでアカウントの健全性を確認する
Amazonセラーが日常的に関わるツールに、セラーセントラルがあります。
販売する商品の登録作業などで見る機会が多いと思いますが、セラーセントラルのダッシュボード内に「アカウント健全性」を確認する場所があるのはご存じでしょうか?
アカウント健全性が低下するとAmazonから通知は届きますが、定期的に自分の目で確認することが大事です。
セラーセントラルTOP>「パフォーマンス」タブ >「アカウント健全性」で、いつでも確認可能です。
Amazonからの業務通知はこまめに確認する
アカウントの健全性について、指数の下がっている項目があればAmazonから通知が届きます。
Amazonは出品者が健全な運営をできるよう、指数の下がっている項目については改善ポイントを指南した内容で教えてくれます。
ただし、通知を見落としては意味がありません。
Amazonからの通知は大事な業務連絡だと認識して、フォルダー分けをするなどの工夫をしてください。
もしアカウント停止になったら
どれだけ注意していても、年々厳格化されるAmazonの規約に抵触する可能性はあります。
真面目にやっていても、アカウント停止になる可能性をゼロにはできません。
万が一そうなっても、慌てず気持ちを切り替えて柔軟に対応しましょう。
前述した通り、アカウント停止は改善を求めるための一時的な措置にすぎません。
迅速に、適切に対応し、アカウント閉鎖にならなければ、復活はできます。
落ち着いて対処するようにしてください。
改善計画書を作成する
アカウント停止になっても、改善計画書を作成して提出すれば復活できます。
Amazonセラーセントラル内に、「出品権限を回復するためのパフォーマンス改善計画を作成する」といった案内があります。
改善計画の作成は
・問題の根本原因は何ですか?
・問題を解決するためにどのような措置を実行しますか?
・今後、問題が発生しないようにするために、どのような対策を講じますか?
といった質問に答えるところから始まり、ガイドラインに沿って作成していきます。
Amazonは出品者に、アカウントの改善を行ない、継続的に運用することを望んでいます。
それを理解して計画書の作成・提出すれば、復活は難しくありません。
対応を怠ればアカウント閉鎖につながる
最後に一番重要なことを説明します。
改善計画の作成には迅速に対応することが、とても重要です。
何度もお伝えしている通り、アカウント停止は改善を求めているもので、復活は可能です。
しかし、改善に応じない、もしくは対応が遅れれば、復活不可能なアカウント閉鎖に追い込まれる可能性があります。
わからないことがあっても放置せず、とにかく迅速に対応しましょう。
まとめ
この記事では、Amazon出品者アカウントの健全な運営のために、アカウント停止の危険性や理由・防止策をお伝えしました。
大切なのは、Amazonのルールに沿って販売活動をおこなうことです。
場合によっては、FBAを賢く活用することも検討してください。
また、Amazonのルール変更を見落とすことがないように、Amazonからの通知はしっかりと確認しましょう。
もし、アカウント停止になってしまっても、あわてないでくださいね。
正しく迅速に改善計画を提出すれば、停止は解除になるでしょう。
アカウント停止ではありませんが、商品が販売停止になった際の対応については、現役講師の解説コラムがありますので参考にしてください。
『最高にビビった!Amazonで販売停止…からの復活』
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