Amazonのスポンサープロダクト広告は、中国輸入ビジネスでオリジナル商品を販売していくうえで欠かせない手段のひとつです。
スポンサープロダクト広告は、簡単に言うと「クリック課金型広告」です。
簡単に言うと、広告がクリックされて初めて広告料が発生するものです。
Amazonのスポンサープロダクト広告を利用している方も多いと思いますが、その「メンテナンス」はおこなっていますか?
今日は、Amazonスポンサープロダクト広告についてのおさらいと、メンテナンスの重要性についてお話しします。
Amazon販売については、こちらの記事も参考にしてください。
『Amazonで物販!初心者向けに始め方・やり方・稼ぐポイントを解説』
目次
ToggleこんなAmazon広告は良くない
Amazonスポンサープロダクト広告は、検索結果や商品ページなど様々なところに表示されますが、その検索結果や商品と関連性が低い場合、それほど広告はクリックされません。
クリックされない限り料金がかかりませんので費用的には安心なのですが、広告の目的は商品の販売ですので、表示されただけでは何の意味もありませんよね。
クリックされない広告は、つまり、広告としては有効なものではないということです。
どれだけインプレッション(表示回数)が多い状態でも、クリックされなければ広告の意味がありません。
一方で、インプレッションが低い広告もあります。
人の目に触れる機会が増えてこと広告ですから、インプレッションが低いのも広告的に有効ではありません。
もっとも厄介なのが、インプレッションも多くたくさんクリックされているのに、販売につながらないケースです。
お客様は、広告を見て、興味を持ってクリックしているにも関わらず、実際に見た商品を買っていません。
これは、何らかの原因があり購買意欲が下がってしまった結果、広告から商品ページを見ただけで終わってしまっているのです。
この場合、広告はクリックされている(=課金されている)のに売上が立っていないので、費用だけが発生して成果が得られていない赤字状態です。
もちろん、広告をクリックされたすべての人が買う訳ではありませんので、ある程度は仕方がないのですが、度を超えた広告費の発生は抑えなければなりません。
そのために大事なのが、広告の「メンテナンス」です。
Amazonスポンサープロダクト広告のメンテナンスしてますか?
広告はかければ良いというものではありません。
状況を見ながら、数字で分析をおこない、持続的にメンテナンスしていく必要があります。
Amazonスポンサープロダクト広告のキーワード設定
あなたがAmazonで利用する広告の多くは「スポンサープロダクト広告」だと思います。
多くの人がそうでしょう。
Amazon内の広告で最も設定が簡単で、かつ効果があるのが、このスポンサープロダクト広告だと言っていいと思います。
広告は“指定されたキーワード”で検索された場合などに表示されます。
スポンサープロダクト広告のキーワード設定方法には、「オート」と「マニュアル」の2つがあります。
「オート」は、広告を設定する商品タイトルや説明文から、Amazonが自動的にキーワードを設定します。
「マニュアル」は、自分でどのキーワードで広告を表示させるのかを設定できます。
オートでもマニュアルでも、広告にかける1クリックあたりの単価設定が必要です。
その金額によって、表示の回数や順位が決まります。
(マニュアルは自動的に単価も設定されます。)
かなりざっくりとした説明ですので、細かいところはAmazonのほうで確認いただきたいのですが、こうやって設定した広告が色々なところに表示されていくわけです。
広告キーワード設定の重要性
多くの人は、「オート」で広告の設定をスタートしています。
キーワードの選定はけっこう大変なので、マニュアルですべてのキーワードを考えるよりも、オートでAmazonに選定してもらった方がはるかに楽だからです。
ですが、この設定は最初の1回だけやれば良いものではありません。
キーワードの中には、すごく効果の出るものもあれば、全く意味がないものもあったりします。
冒頭で言ったインプレッションだけあるとか、クリックされるけれども売上にまったくつながらないとか、いろんなパターンがありますが、これは実際に広告をかけてみないとわからないです。
効果の高いものはそのまま継続すればいいのですが、効果の低いキーワードはただの「金食い虫」ですね。
費用対効果の合わない広告を、いつまでも設定し続けていられるほど資金に潤沢な人はいないと思いますから、効果の低いキーワードについては早急なメンテナンスが必要です。
Amazon広告メンテナンスのやり方
スポンサープロダクト広告のオートで設定する人が多いので、これを基準に話を進めます。
オートはAmazonが自動的にキーワードを設定しますので、商品とすごく関連性の高いキーワードもあれば、「これはちょっと…」と言いたくなるようなキーワードも設定されてしまいます。
このままでは効果の無い広告に費用を使い続けることになり、売上につながる広告に費用を上乗せできないという悪い状態になってしまいます。
ですので、費用対効果の悪いキーワードを排除(正確には広告のキーワードから除外)して、効果の高いキーワードだけが残っていくようにします。
そうすることで、費用対効果の高いキーワードだけが残り、効率のいい、効果の高い広告を配信できるようになります。
最近、サボってた広告メンテナンスをやってみたら…
ここまで、広告にかかる費用や意味などを解説してきました。
エラそうに書いてしまいましたが、実は、肝心の筆者は少しメンテナンスをサボってしまっていました。
(スミマセン…)
諸般の事情によりAmazonのほうに手が付けられなかった…という言い訳もあるのですが、このままで良いわけがありません。
というわけで、久しぶりにAmazon広告のメンテナンスをやりました。
「広告の実績レポート」をダウンロードする
まず、「広告の実績レポート」をダウンロードするところからです。
このレポートを見れば、
・広告がどういうキーワードで設定されて
・どのくらいの人が見て
・どのくらいクリックされて
・結果としていくら費用が発生して
・どれだけの売上になったのか
が、確認できます。
「広告の実績レポート」は、「セラーセントラルのレポート」⇒「広告レポート」からダウンロードできますよ。
ダウンロードする期間は、過去7日間・過去30日・任意の期間など色々と選べます。
筆者は今回、約1ヶ月ほどメンテナンスをしていなかったので、過去30日のレポートをダウンロードしました。
キーワードを細かくチェックする
レポートをダウンロードしたら、費用対効果が悪いと考えられるワードをどんどん抽出していきます。
費用対効果が悪いのは、
・インプレッションだけが多いワード
・クリック(課金)されただけで売上につながらないワード
・そもそもインプレッションが極端に少ないワード
などです。
レポートはCSVファイルなので、Excelのようにフィルタを利用して効率的に作業しましょう。
一定の条件以下になるものを一気に抽出すれば、作業が短時間で終わります。
ASINについてもチェックしてみよう
ちなみに、スポンサープロダクト広告からの流入には、「キーワード」の他に「ASINからの流入」というパターンもあります。
これは、各商品ページに表示されたスポンサープロダクト広告がクリックされて、自分のページにお客様が来た場合です。
どのASINから来たのかは、広告レポートにASINが表示されているのでわかります。
ASINからの流入であっても、削減すべき「費用対効果の悪いASIN」もありますので、そのASINもキーワードの除外と同じく除外します。
効果の悪いASINから、自分のページに流入しないようにしましょう。
広告メンテナンスで驚くべき結果が…!
筆者はキーワードについてメンテナンスをおこなったのですが、その結果、スゴイことになりました。
費用対効果が悪いワードを削って、売上に貢献している良いキーワードだけにしたら、なんと本当に必要だった広告は全体の40%だったのです。
わかりやすく金額で解説します。
支払った広告費が10万円だとすると、そのうち費用対効果が高いワードに掛かっていた広告費は4万円だけだったのです。
つまり、6万円も意味のない広告にお金を払っていたのです。
これはショックでした。
まぁ1か月もメンテナンスをサボっていたので、仕方のないことではあるのですが、なかなか衝撃的な結果でした。
大切なのはどれだけ売上に繋がるか
しかし、ここでちょっと疑問に思いませんか?
「いくら広告費を削減しても、それに比例して売上も下がってしまっては意味がないのでは?」ということです。
今回、広告費を余分に払っていたこともショックでしたが、メンテナンスしたあとの売上についてもショックな結果が出ました。
広告費を60%も削減したのに、広告を通じての売上は10%も減っていなかったのです。
こちらも具体的な数字で説明しますね。
メンテナンスをおこなう前の広告費が10万円で、広告からの売上が100万円とします。
メンテンナンスをおこない、広告費を4万円にしたところ、売上は90万円でした。
つまり、6万円分の広告からの売上は、たったの10万円だったのです。
改めて数字で見てみると、効果の低い広告はまさに「金食い虫」ですね。
今すぐ広告のメンテナンスを!
広告費は、掛けようと思えばいくらでも掛けられます。
しかし、効果の高い広告でなければ、それは利益の垂れ流しでしかありません。
定期的なメンテナンスは本当に大事です。
このコラムを読んだ人はすぐにメンテナンスに取り掛かってください。
余計に支払っている広告費を効果の高い広告に回すことができれば、もっともっと大きな売り上げを作ることができます。
極端な言い方ですが、効果の低い広告に費用を出し続けることは、お金をドブに捨てているのと同じことなのです。
広告メンテナンスは「し続ける」のが大事
筆者の広告メンテナンスは、すこし極端な結果だったかもしれません。
ですが、メンテナンスをすることで、間違いなく余分な経費が削減できます。
その分、ほかの有効なもの(広告や商品など)にお金が使えるようになることは間違いありません。
そもそも広告費をいくらかけるかの目安を持つことも大事ですよね。
トップセラーが広告をどのようにかけているか、こちらの対談記事にも少しですが出ていますので、参考にするのも良いでしょう。
『トップセラー対談』
あなたが今、広告のメンテナンスをやってみても、大きな金額を削減できないかもしれません。
しかし、どんなに削減できる費用が少なくても、メンテナンスを続けてやっていくことで、使わなくても良い費用をコツコツ削減できていることになるのです。
塵も積もれば山となる、です。
必ずメンテナンスは続けましょう。
筆者のように1ヶ月単位ではちょっと長いので、できれば毎週やるのがベストです。
作業的に難しい場合は、最低でも隔週でやるようにしましょう。
投稿者プロフィール
- 梅田 潤
- 合同会社梅田事務所代表。1977年生まれ。大阪府出身。副業で中国輸入ビジネスを始め2014年に株式会社オークファンを退社し独立。現在も現役プレーヤーでAmazonの他、国内・海外クラウドファンディングにも取り組みながら、家族との時間を大切にする自分らしく自由な暮らしをしている。最新の著書に『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売』(翔泳社)
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