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意外?それとも当たり前?「国旗の知的財産権」はどうなってるの?

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意外?それとも当たり前?「国旗の知的財産権」はどうなってるの?

先日、アメリカのAmazonでこんなニュースが出ていました。
スリランカ国旗の水着やめて! アマゾンに商品削除要請

内容を要約すると、アメリカのAmazonにスリランカの国旗のデザインをあしらった水着が出品されており、それを見たスリランカ政府が「知的財産権の侵害」としてAmazonに商品の削除を要請したというものです。

また、その水着を作っているのは中国の業者のようで、スリランカ政府はその業者にも製造・販売をやめるように通知したそうです。

その後、Amazonがどう対応したのかは不明ですが、ここでちょっと気になりませんか?

それは、スリランカの国旗をあしらった水着は果たして「知的財産権の侵害」に当たるのかどうかというところです。

実は国旗は「パブリックドメイン」といって知的財産権が発生していない状態のものになります。

今日はこの話題から、著作権のないものを商品に使用することについてお話しします。


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国旗の知的財産権はこうなっています

知的財産権とは?

まず「知的財産権」について簡単におさらいしましょう。

知知的財産権(ちてきざいさんけん、英語: intellectual property rights)とは、著作物(著作権)や工業所有権などといった無体物について、その著作者などが、それに対する複製など多くの行為に関して(無体物であるにもかかわらず、あたかも有体物として財産としている、あるいは所有しているが如く)専有することができるという権利である。

引用元:Wikipedia

知的財産権は大きく「産業財産権」「著作権」に分けられますが、販売に関しては「著作権」がより重要になってくると思います。

つまり「誰が作っていて、誰のモノなのか」ということですね。

国旗の知的財産権は?

国旗はその国のオリジナルですから、世界に同じものは存在しません。

また、国旗の成り立ちを考えても自国以外のデザイナーが作成したとは思えないのでその国が独自に制作したものと推測できます。

そうなると、唯一無二のものになりますので、当然のように「知的財産権」があって、勝手に使って良いものではないように思えますよね。

ですが、試しに日本やアメリカのAmazonで「国旗 水着(national flag swimsuit)」で検索してみると、スリランカの国旗が使われたもの以外にも、アメリカやイギリス、フランス、ブラジル、韓国など、多くの国の国旗が使われたものが出てきます。

また、水着だけでなく、帽子やマスク、車のパーツなど、様々な商品に国旗のデザインが使われていました。

国旗に著作権があるとすると、これらの商品はすべて国に使用許可を取るなど何らかの対応が要求されそうですが、実際はそんなことはありません。

なぜなら「国旗に著作権はない」からです。

パブリックドメインとは?

国旗は、いわゆる「パブリックドメイン」という扱いになります。

「パブリックドメイン」とは、知的財産権が発生していない状態または消滅した状態のことで、日本語訳としては公有、つまり「みんなのもの」となっています。

そもそも著作権が存在しないため、使用にあたってどこかに報告したり許可を取ったりする必要はないのです。

ですから、あなたがサイトやポスターなどを作った時に国旗を使っても、中国輸入なら商品に使っても、法律的な問題はありません。

何でもかんでもOKということではなく、例えば商標登録ができなかったり、その国の政府の関与を誤認させるような使い方ができなかったりはしますが、基本的には自由に使えるものとなります。

考えてみるとそうですよね。
日本でも商店街や祭りや運動会などでよく見かける万国旗は、何十という国旗が使われているので、もし許可が必要ならものすごく大変な労力を使い制作されているはずです。

それ以外にもWebサイトや街中や、学校や公共施設などの至るところで国旗は使われていますので、それくらいみんなが自由に気軽に使えるものということがわかると思います。

では、スリランカ政府はなぜ知的財産権の侵害とまで言って製造販売をやめさせようとしているのでしょうか。

国旗はただのマークではない


「誰でも自由に使えるパブリックドメインである国旗を中国の業者が水着のデザインに使って販売した。」

これだけを見るとあくまでビジネスの世界の話であって、政府が介入して製造・販売を差し止めようとするのは、ちょっと行き過ぎた行為に見えなくもありません。

今回の水着を見ても、先ほど書いたような「スリランカ政府の関与を誤認させるような使い方」でもありません。

あくまで水着のデザインに国旗を使ったというだけのことです。

また、これまでアメリカの国旗やイギリスの国旗を水着に使ったからといってアメリカ政府やイギリス政府がこのような訴えを起こしたことも、筆者の調べる限りではありませんでした。

ではなぜ、スリランカ政府はここまでのことをしたのでしょうか。

ここからは記事に出ていませんので筆者の推察になりますが、おそらくアメリカやイギリスなどと「国家や国旗に対する思いが違う」のだと思います。

例えば、国旗を商品のデザインの一部に使う場合、多少なりデザインを変える必要がありますし、デザインが使われる商品によっては、その商品の印象がついたりもします。

こちらの商品では、国旗のデザインが丸い形にカットされていますね。
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冒頭でご紹介した記事で問題になっているのは水着ですが、あくまでも推察の域を出ませんが、水着など直接肌に触れるもの(女性の胸や股間を覆うもの)に自国の国旗のデザインが使われていることで「猥褻なものを隠すために国旗を使っている⇒自国に対する侮辱だ!」と捉えられているのかもしれません。


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デザイン以外にその国の感情も考えるべき

相手目線で考えてみよう

国旗に対する思いはその国によって異なりますので、寛容ではないことを責めることはできません。

多くの日本人には、あまりなじみのない感情かもしれませんね。

ですが、ちょっと想像してみてください。

たとえば日本の国旗「日の丸」が、外国でトイレットペーパーのデザインに使われて販売されていたとしたらどうでしょう。

トイレットペーパーは基本的にトイレで汚物を拭き取るものですので、それにわざわざ日の丸が使われたのを知って喜ぶ人は皆無でしょう。

筆者を含め多くの人は嫌な気持ちと共に怒りを覚えるはずです。

スリランカの人たちにとっては、今回の水着がそれにあたるものだったのではないでしょうか。

誰もが喜ぶ商品づくりを!

中国輸入をやっていると、色々な自分独自の商品を作ることができます。
もちろん、そのデザインに国旗を入れることもできます。

「国旗を使って他の人とは違う商品を作りたい」「好きな国の国旗を使った商品を売りたい」など、何でもできるでしょう。

しかし、いくらパブリックドメインで著作権の関係ない国旗だからといって、その国の人を傷つけるような怒りを買ってしまうような商品を作っても良いわけではありません。

それがたとえ「絶対に儲かる!」とわかっているものだとしても、です。

「法律に違反しないで儲かるなら何をやっても構わない」というのは間違った考えですし、いくら国旗のデザインが自由に使えるからといって、先ほどのトイレットペーパーのようなものに使うのは、人として褒められることではありません。

国旗を使う際は、その国の人の感情に配慮するのはもちろん、誰もが笑顔になる、みんなに喜ばれることを第一に考えていきましょう。

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