【シャレにならない】リスクを甘く見るとこんなことになる

少し前のニュースです。

アマゾンで購入の中国製バッテリー出火 責任の所在は(産経新聞 THE SANKEI NEWS)

おそらく私たちが知らないだけで、日本のどこかで製品から発火したということは起きていると思います。
ですがそれが、中国輸入の商品となると、こういう事案はニュースになりやすい傾向にあります。

ぶっちゃけた話をすると、実際には軽い事故であっても大きく取り扱われることがあります。

言い様によっては「ヒヤリ・ハット」ということで、警鐘を鳴らすためにあえて扱っているのかもしれないですが…。

ニュースの内容については本文を確認いただきたいのですが、今回は先日のPL保険のコラムに絡む内容です。

こういう記事の場合、比較的アメリカの事例を伝えるケースが多いのですが、今回はAmazonジャパンでの出来事なので本当に「明日は我が身」と思って読み進めていってください。

販売側には常に責任がついてまわる

頭を下げるスーツの男性

製品の事故が起きる原因はひとつではありません。
製造過程の場合もあれば使用環境や使い方にも起因することがあります。

ですので、事故が起きたら何でもかんでも販売者のせいというのはちょっと厳しいように思いますが、事故が起きた以上は売っている側が何らかの追及をされる恐れは常にあります。

これまでも、Amazonで売っている商品は何でも取り扱っていいわけではない、また売れているからという理由だけでよく調べもせず販売するのはNGということを常々書いてきました。

今でも売られている「ブラックじゃないけどグレーな商品」でも健康器具について取り上げましたし、それ以前にはバイク関連についても書いてきました。

そして、その最後にはちゃんとリスクを調べよう、実は大きなリスクがあるから売れているからと言って目先の利益に走ってはいけないとお伝えしましたが、いよいよその危険性が現実味を帯びてきている段階になったということですね。

消費者のほうも今の時代はインターネットでいろいろな情報を自分で集めて対応できる時代になりましたので、泣き寝入りなんかはしません。

事故が起きたら必ずと言っていいほど対応を迫られることでしょう。
(記事のように裁判になるかはまた別問題です)

事故が起きるとめちゃくちゃお金がかかる

裁判のイメージ

「事故が起きる」→「対応を迫られる」→「場合によっては訴訟を起こされる」となりますが、このニュースでは訴訟を起こされていますね。
相当な事案だったことが伺えます。

訴訟となるとただ裁判所に出向くだけで話は終わりません。
訴訟に対応できるほど法律的な知識が豊富であれば別ですが、そんな人はほとんどいないので、訴訟を起こされると必然的に弁護士に訴訟の対応を依頼することになります。

テレビドラマでは「カッコいい弁護士が貧しい人のために立ち上がる!」なんていうシチュエーションもありますが、現実はそう甘くありません。

細かい話ですが着手金で数十万円、成功報酬で数十万円など、桁違いの多額の費用が発生します。

ちなみに裁判は勝ち負けを決めるだけではありません

今回の記事にもありますが、この訴訟での結果は勝ったのではなく「和解」です。
つまり、裁判官に白黒付けてもらうのではなく、公平な場で双方の話し合いによって問題を解決したということです。

裁判ではとても時間がかかるので、今回のように和解で解決するケースも少なくありません。
ただし、あくまで訴訟を起こしたうえでの和解のため、賠償金は発生していると思われます。

なので、弁護士費用などを考えると、販売者側からはやはり相当の金額が出ていっているはずです。

販売者側からみると、訴訟になる前にもっと前の段階で止めていれば、言い方は悪いかもしれませんが、金銭的なものはもっと少なく済んだのかもしれません。

保険へ入っておけばいいんじゃない?

OKサインをして微笑む女性

今回の訴訟はAmazonを訴えたとなっています。
経緯的には、最初はメーカーに対応をしてもらおうとしたが、中国のメーカー(中国の出品者)で全然まともな対応をしてくれなかったため、プラットフォームであるAmazonを訴えた感じなのです。

ちなみにこのような事故で裁判になった場合、米国では消費者側が勝訴する判決が相次いでいるようです。
出品者側からするとリスクがどんどんあがって来ているような状態ですね。

それで、出品者が私たちだった時のことを考えてみましょう。
今回の訴訟を起こした人も、中国のメーカーを訴えようとしたが弁護士費用などが高額だったので断念した、とあります。

違う見方をすれば、販売していたのが日本の業者であれば、そのまま問題なく訴えられたはずです。
つまり、我々だったら訴えられていた、ということになります。

弁護士費用云々はおいといて、こういう万が一の事故に備えて加入しておくのがPL保険です。
そういう意味で中国輸入ビジネスをおこなっている私たちがPL保険へ加入しておくのはリスクヘッジとしてはありです。

保険に入っているからといってリスクのある商品を売ってもいい理由にはなりませんし、保険といってもどんなものにでも対応できる万能なものではありません。

保険があるからといっていい加減なことをやっていていざ事故がおきて保険を使おうとしても、事故の経緯や状況次第で保険が下りないこともあるかもしれません。

そうなると全額負担になるので、もはや輸入とか仕入れどころではなくなります。

ですので、基本的に保険はあくまで「保険」なので使わないのが一番です。

最後に

パソコンの上に置かれたミニチュアカートと箱

中国製品は以前から品質について問題視されることも多く、「中国製・発火」などインパクトのあるイメージになるのでニュースとして扱われやすく広く知れ渡ることも考えられます。

以前にも中国製のモバイルバッテリーからの発火事故が相次いだため、モバイルバッテリーへのPSEが義務化された経緯がありました。

これも、本来は充電する、電気を使うものなのですが、規制がなくても売れることを理由に、粗悪でも、安全性を確認しなくても、儲かるからとにかく売ってしまえの精神でやってしまったのです。
その結果、けがを負う人、危ない思いをする人をたくさん生み出してしまいました。

今でいうとバイクプロテクターや壁紙や一部の健康器具がこれにあたります。

「売れている間だけ売って後は逃げよう」とか「自分には起きるはずがない」などと思っている人は、危ない橋を渡っていることに気付いてください。

投稿者プロフィール

梅田 潤
梅田 潤
合同会社梅田事務所代表。1977年生まれ。大阪府出身。副業で中国輸入ビジネスを始め2014年に株式会社オークファンを退社し独立。現在も現役プレーヤーでAmazonの他、国内・海外クラウドファンディングにも取り組みながら、家族との時間を大切にする自分らしく自由な暮らしをしている。最新の著書に『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売』(翔泳社)