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06.並行輸入と輸入の違い

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06.並行輸入と輸入の違い


海外からの輸入には大きく分けて2つの方法があります。
「正規輸入」と「並行輸入」です。
アマゾンでも、並行輸入品にはタイトルに「並行輸入」と入る等正規輸入品とは明確に区別されています。
輸入の方法が2つあるのはそれぞれの日本に商品が来るまでのルートが異なる点にあります。
この2つの輸入方法の違いについて意外と理解されていないことがありますので詳しく解説します。

正規輸入とは、並行輸入品とは

有名ブランドの日本法人やブランドの直営店や日本国内で販売契約を結んでいる代理店(正規代理店)を通じて輸入されるものを「正規輸入」と言います。
ちょっと堅い言い方をすると、輸入販売に関する正式な契約を結んでいる関係者による輸入です。
正規輸入に対して「並行輸入は」有名ブランドとは直接関係がない企業や量販店のバイヤー、個人などが一般に販売されている商品を買い、それを日本国内に輸入することを言います。
つまり、輸入販売に関する正式な契約を結んでいない“第三者”が輸入し販売するものです。

具体例「ルイ・ヴィトン」

ちょっと概念だけでは分かりにくいかもしれませんので具体例を挙げて解説します。
おそらく大多数の人が知っているであろう有名ブランドの「ルイ・ヴィトン」を例にします。
ルイ・ヴィトンはフランスのブランドで本店はパリのシャンゼリゼにあります。
日本のルイ・ヴィトンの直営店の商品、もしくは日本法人であるルイ・ヴィトン ジャパン株式会社から仕入れた商品は「正規輸入」の商品となります。

しかし、パリのシャンゼリゼにあるルイ・ヴィトンの本店で商品を買い、それを日本に持ち込むとそれは「並行輸入」の商品となります。
先ほど出てきた「正式な契約を結んでいない“第三者”の輸入」です。買うのは本店以外の海外の直営店やその他の販売店でも同じです。

正規輸入と並行輸入のメリット・デメリット

並行輸入品のメリットは、何と言っても価格です。
正規輸入品はブランドイメージを守る意味もあって、あまり値下げをしません。
しかし、並行輸入であればブランドによって幅はありますが一般的に10~30%も安い場合があります。
また、並行輸入の場合は、海外のみで展開されていて、正規ルートでは日本には入ってこないような商品が入ってくることがあります。

人とは違うものが持ちたいとか限定品が欲しいという人には特に需要がありますので、そういう商品は並行輸入でしか手に入りません。
逆に、並行輸入品には2つのデメリットがあります。

ひとつは、修理など保証対応が乏しい(最悪の場合は無い)ことです。
並行輸入品を日本の正規店に持ち込んだ場合、並行輸入と正規品で対応に差が付く場合があります。

例えば、無償の保証期間が無い、正規品に比べて修理の料金が高い、納期が遅い、受け付けてくれない、などがあります。
並行輸入品というだけで正規店が修理等を受け付けないのは独占禁止法の並行輸入の不当阻害にあたりますので、本来は違法です。

二つめは仕様が異なる場合がある、ということです。
正規ルートで日本に入ってくる商品は日本のみの仕様を施しているものがあります。そのため並行輸入品とは仕様が異なる為日本で修理等の対応がとれないことがあります。

例えば、高級ホーロー鍋などで有名な「ル・クルーゼ」は公式サイトで「並行輸入品についてのご注意」として並行輸入品は正規品と仕様が違うこと、並行輸入品でトラブルが生じたての対応できないことが明記されています。

ル・クルーゼ 並行輸入品についてのご注意
https://www.lecreuset.co.jp/term/parallel/

その点、正規輸入品は価格は高めですアフターサービスや保証が充実している、ということが言えます。

コピー品に注意

並行輸入品は正規のルートを通ってきた商品ではありませんが定義通りであれば、海外の直営店から買ってくるので海外の「正規品」を輸入している本物のはずです。

しかし、一部の悪質な業者は買い付けた商品の一部にコピー品を混ぜる、もしくは「並行輸入品」としてコピー商品を販売する業者も実際に存在します。
また、ブランド製品を作っている工場で、検品の基準に満たず廃棄される予定の商品を横流しして「並行輸入品」として販売したケースもあります。
このように「並行輸入品」はどこかで海外の正規品とは異なる商品が混入する、もしくはコピー品を「並行輸入品」と偽って販売するおそれがあります。

先ほど出てきた、正規品の取扱店では買えない、日本未入荷の商品もありますので、それを逆手にとって,コピー品を「日本未入荷」として販売するようなケースもあります。
しかし、コピー品であることを消費者が店頭や画面上で見抜くことはほぼ不可能です。ですので、絶対に間違い無い本物が欲しいという場合は、ブランドの直営店や公式サイト、正規品販売店で購入する他に自己防衛できる手段はありません。

よくある「並行輸入」の間違い

並行輸入とは、海外の有名ブランドの商品を正規代理店や日本法人等を通さずに直接契約がない第三者が輸入するものです。
つまり、「海外の有名ブランド」で正規の輸入ルートがある、というのがポイントになりますのでたとえば、中国のノーブランド商品や海外のみで展開しているブランドを日本に持ち込み販売をしてもそれは、「並行輸入」とは言いません。
「並行輸入」はあくまで「正規輸入とは違うルートでの輸入方法」です。

インターネット上でもたまに「ノーブランドの並行輸入商品です」のような記載を目にしますが、「ノーブランドの並行輸入商品」はそもそも存在しません。

正規店以外で真贋の判定はできない。

よくネットでこのような文面を見かけます。
「本物・偽物を見分ける方法」「コピー品の見破り方」ですが、じつは、真贋の鑑定ができて「これは本物です」と言えるのは正規店のみなのです。

特に買取店などで、上記のようなことを言う業者は確かにコピー品と正規品の見分け方について相当な勉強をして知見を集めていますが、あくまで彼らは「買い取れるかどうか」の判断しかできず本物であるお墨付きを与えることはできません。

ですので、買取店などが買い取ってくれた=本物とは言えません。

あくまで、本物か偽物かを判断するのブランドホルダーのみです。

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