私達は中国から商品を輸入してAmazonで販売しています。
そして、多くの人はその商品を全国にあるAmazonのFBA倉庫に納品をしています。
納品が完了するとAmazonのセラーセントラルに在庫数が反映され販売が可能になり、売れたらFBAからお客様の元へ発送されるというのが基本的な流れです。
ですので、中国から輸入しただけでは販売できずAmazonのFBA倉庫に納品し受領が完了されなければAmazonで販売できないことになります。
しかし、FBAには商品を送っていて受け付けもされていながら一向に納品が完了しない(セラーセントラルに在庫が反映しない)現象が時々発生します。
出品者側としてはとにかく受領が早く完了してくれることを祈るしかない状況です。
なぜ、こういったことが起きるのでしょうか。
順を追ってみていきます。
目次
Toggle世界のAmazonでさえ倉庫の処理能力には限界があります
その答えは「FBA倉庫の処理能力にも限界があるから」です。
つまり、商品がたくさん売れる時期になるため、納品される商品数も多くなります。
そういう事情もあって、入庫の受け付けや搬入作業に遅れが出てしまい、それが少しずつ大きくなってしまい、何日も納品が完了しないという事態に陥ると言う訳です。
確かに事情はわかりますが、出品者としてはやきもきしてしまいますよね。
それなら、もっと倉庫を増やせばいいじゃないかと思うかもしれません。
しかし、出品者はご存じだと思いますが、Amazonでは商品毎に納品する商品が決まっていたり、出品者の住所によって納品する倉庫が自動で割り振られます。
ですので、自分勝手に「あの倉庫に納品したい!」といってもできないのです。
(以前は手数料を払えば、選択も可能でしたが現在は終了しています。)
さらに、Amazonも各地で倉庫を建設していますが商品の売れ行きやAmazon自体の成長に倉庫のキャパが追いついていないのが現状です。
結局のところ出品者としては、繁忙期にはこういうこと(納品完了の遅延)が起きることを前提に販売を考えていかなければなりません。
世界のAmazonでさえHELPを出します
当然のことですが繁忙期にFBA倉庫への納品完了が遅延する問題をAmazonも把握していて、実はHELPのメールも送信されています。
以下はその抜粋です。
現在、日本のすべてのフルフィルメントセンター (以下、FC) において、入庫作業が集中しており、商品の受領に影響が出ております。Amazonでは、ショッピングの繁忙期であるこの時期、購入者様からの注文を確実にお届けすることを重視しています。そのため、現時点で十分な在庫がある場合は、在庫補充のための納品は来年1月に行っていただくよう、お願い申し上げます。
というように、「ちょっと倉庫がヤバいです」という具合のメールがきています。
これは今年のメールなのですが、12月に送信されています。
しかし、今年初めてきたものではありません。
2017年にも同じような内容で送信されています。
そして、その日付をみると興味深いことに2017年は12月11日、今年の2019年は12月13日とほぼ同じ時期にきています。
(2018年は確認できませんでした)
つまり、この時期はFBAの納品遅延が起きると考えたほうが良いということになります。
同じ時期に同じ現象が起きているのであれば対策も練りやすいので、残念ながら今年は間に合わないのですが、来年以降に対策を立てる時間はあります。
納品されるまでの日数を確認して逆算すると「いつまでの発注が必要か」ということが見えてきます。
中国輸入ビジネスにとっての「繁忙期」も考慮にいれよう
Amazonの繁忙期にFBAの納品完了が遅延することがあるので、前もって繁忙期に必要な在庫数を納品することも大事なのですが、中国輸入ビジネスの場合、年末年始や中国の春節(旧正月)がありますので、Amazonの遅延だけではなく商品手配にも注意が必要です。
例えば、ギリギリの在庫で乗り切ったとしても、補充のための商品手配が年末年始や春節(旧正月)で遅れる可能性があります。
そうすると、繁忙期は在庫があってもその後に在庫切れを起こして売り上げが激減するということにも陥りかねません。
ですので、中国輸入ビジネスをしている出品者として考えることは、「日本の繁忙期+年末年始+旧正月」ということになります。
この時期をどううまく乗り切るかが最大の課題です。
商品の売れ行きを見ながらタイミングよく必要数だけを発注できれば最高ですが、なかなかそれを完璧にこなすのは難しいものがあります。
とはいえ、過大な在庫は到底持てないので、逐一チェックを行ってこまめに発注をするというのもひとつの方法です。
また、AmazonのFBA倉庫には納品せずに商品の手配をしたあと、そのまま代行の倉庫に預かってもらい、必要に応じて納品するサービスもあります。
これであれば、FBA倉庫の保管料よりも安いので、手配に時間がかかりそうな場合に多めに発注しておけば仮に在庫が無くなってもすぐに商品を補充できます。
こういったサービスを活用して在庫切れが起こらないようにするのも対策のひとつです。
まとめ
在庫切れを起こさないためと言えども、全ての商品を売り切るのに1年も2年もかる在庫を持っていることは現実的ではありません。
「在庫はお金」ですので、眠る時間が長ければ長くなるほど資金繰りに影響します。
お金が回転しないということはそれだけ利益を生むことができないので、ビジネスの継続がだんだん難しくなってしまいます。
確かに資金等の余力があって売上があらかじめ見通せるなら前もって納品することはできると思いますが、基本的にはその時期に必要な数量をできるだけ残さないように発注して販売していくのが理想です。
また、ひとつの商品が在庫切れを起こしただけで売り上げが激減するような特定の商品に依存する構成を改めて、他の商品で穴埋めができるようにバランスのとれた商品を出品しておくのも良いでしょう。
ただし、無理は禁物です。
身の丈に合ったビジネスを心がけましょう!
投稿者プロフィール
- 梅田 潤
- 合同会社梅田事務所代表。1977年生まれ。大阪府出身。副業で中国輸入ビジネスを始め2014年に株式会社オークファンを退社し独立。現在も現役プレーヤーでAmazonの他、国内・海外クラウドファンディングにも取り組みながら、家族との時間を大切にする自分らしく自由な暮らしをしている。最新の著書に『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売』(翔泳社)
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