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05.輸入ビジネスのケーススタディ

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05.輸入ビジネスのケーススタディ


具体的な商品の輸入をケーススタディで解説していきます。
輸入商品の商材は今回紹介するものに留まらず多種多様ですが、輸入は国内の仕入と違い様々なルールがあります。
そのことを事例を通じて認識しご理解を頂ければと思います。
「輸入ビジネスのステップ」で一部「取り扱わない方が良いものの例」を挙げておりますがそれ以外にも気を付けるべきものを挙げていきます。

医療機器

医療機器と聞くとメスや注射器などお医者さんが使う道具という感じもしますが、実は身近なもので「医療機器」にあたるものがあります。

もっとも分かりやすいところでは、「体温計」です。
これも「医療機器」なので、輸入するには「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(旧薬事法)」の規制対象ですので同法の許可を受けなければ輸入できません。
非常に難しいものになりますのであまり取り組むべきものではありません。

また、意外なところではペット用の医療機器(体温計を含む)も輸入の規制があります。こちらは厚生労働省ではなく、農林水産省の管轄になりますが理由や許認可の必要性は変わりません。
ペット用なら人に使うものじゃないから大丈夫だろう、と勝手に解釈して輸入・販売をしていたら大変なことになっていた可能性があります。

(実際にやろうとしたユーザーさんがいて調べた結果判明しました。)

ちなみに「コンドーム」も安価な商品が大量に輸入、販売されていますが、こちらも医療機器にあたりますので同じような手続きが必要です。

レーザーポインター

「携帯用レーザー応用装置」いわゆるレーザーポインターは、過去にレーザー光線が目にあたり網膜の損傷などの事故が起きた経緯から消費者生活用製品安全法の特定製品として規制されています。
製造、輸入するには「国への届け出」「技術基準の適合義務」「検査義務」など守るべきものがあり、適合した証拠として「PSCマーク」や注意事項の記載など表示が必要です。
レーザーポインターは細かく出力(危険度)で「クラス」が分けられています。

しかし、現在個人・小規模も輸入が増えたことで残念ながら売られているすべての商品が適法という訳ではありません。

海外から輸入するとなれば、自分でこのレーザーポインターがどの出力に該当するのかなどを調べて検査し許可をとっていかなければなりません。
非常に労力と費用がかかるため、よほどレーザーポインターだけで稼いでいく戦略がなければ費用対効果として見合うものではないでしょう。

※パワーポイントも操作できる「プレゼンター」や「レーザー距離計」などレーザーが使われる製品で、一般消費者が購入するモデルは対象となります。

革製品

輸入商品の中で明らかに高い関税が設定されているものが革製品です。
他の商品がだいたい1ケタ台の関税が多いのですが革製品に至っては、ほぼ2ケタの関税になっています。
この革製品とは動物の革を使った製品いわゆる「本革」が対象です。
ですので、材質としては、ポリウレタンやナイロンやなどで作られている「合成皮革(合皮)」は対象ではありません。

革製品といっても革靴のように製品の全部に革を使っているもの以外にも一部に革が使われている場合でも革製品として高い関税が課されます。
バッグなら14%、財布で16%などです。

その中でも一際高い関税なのが、「革靴」です。

関税率は、「30%または一足4300円のいずれか高い方」を関税としています。” 高いほう”です。
なお、課税価格の合計が1万円以下の場合少額貨物の免税制度が、課税価格の合計が10万円以下の場合には少額貨物の簡易税率が適用されますが、革製の靴や鞄はいずれも対象外となっておりますので適用されません。
しかし、この革製品の関税についてはどこの国から輸入しても同じというわけではありません。
国により優遇措置があり、通常よりも少ない関税で輸入することができます。
革製品を輸入する場合は、どこの国から輸入するのか、税に優遇措置はあるのかを確認するようにしましょう。

ちなみに、アメリカやイタリアには優遇措置はありません。
実行関税率表
https://goo.gl/mbLEF6
(皮革及び毛皮並びにこれらの製品は、第41類~第43類です。)

楽器

楽器も輸入に関して気を付けなければならない商品です。
意外に輸入ビジネスでは楽器が良く扱われます。
ギターやトランペット、電子ピアノなど実にたくさんの商品が輸入されています。

最近、楽器の輸入に関して重大なニュースがありました。
楽器によく使われるブビンガとローズウッド全種がワシントン条約によって輸出入が規制された、というものです。

詳細は経済産業省のページでご確認できます。
https://goo.gl/2FwEvF
何か重大かというと、ギター・ベースの大半は指板にローズウッドが使われているからです。
言い換えれば、今後ギター・ベースの大半が輸入できないことになります。

正確には輸入の場合には、輸出国にて輸出許可が必要でさらに条件によって、輸入国(日本)でも事前に手続きが必要な場合がでてるのでかなり難しくなるのがお分かりいただけると思います。

なお、この変更は平成29(2017)年1月2日からですので既にこの規制は始まっています。
楽器の輸入に当たっては使われている素材の確認が必須です。

それともう一点、トランペットやフルートに代表される管楽器ですが、これらは楽器に口つけて息を吹き込み演奏しますので、もしかしたら「食品衛生法」に抵触するかもしれないと考えました。
同じように口をつけるものでは、「食器」は対象になっていますが、結論を言ってしまえば、楽器は対象にはなりません。
口をつけるものではありますが、輸入の際の規制はありません。

(東京検疫所 事前相談にて確認済み)
https://goo.gl/eEuV3y

※簡単な質問なら資料を贈るよりも電話をして聞いたほうが早いです。
同じような状況(直接口をつける)なのに規制があったりなかったりします。
自分で判断せずに確認するようにしましょう。

※輸入の商品について規制や許認可について不明、不安なことがありましたら、
こちら(https://cilel.jp/contact/)までご連絡ください。

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