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今さら人に聞けない「並行輸入」の常識

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今さら人に聞けない「並行輸入」の常識


以前に「正規輸入と並行輸入」というテーマでコラムを掲載していますので重複している内容もありますが、ここでは、改めてさらに詳しく解説をしていきます。ご存知の方は復習を兼ねて、知らなかった人は新たな知識として読み進めていってください。では、早速本題に入っていきましょう。

並行輸入とはなにか

正規代理店を通してのルートとは別ルートで正規品を輸入することです。このように輸入ルートが並行して2つあるので「並行輸入」と言います。ちなみに、よくある間違いで「平行輸入」と書いてあることがあります。試しにAmazonで検索してみたところ、30,000件以上もありました。並行とは並んで進むこと、平行とは平面上の二直線を表しているので、「平行輸入」は間違っていることはご理解頂けると思います。ただ、海外の商品でも並行輸入にならないパターンもあります。それは、日本に日本法人や正規代理店が無い場合です。下記は以前のコラムでも解説した並行輸入の全体像です。

並行輸入品は偽物か否か

並行輸入品を扱う場合、その商品の真贋が一番気になるところだと思います。上記の並行輸入の図でもあるように、基本的には並行輸入は正規品の取扱店から買って、それを日本に持ってきますので並行輸入=正規品(本物)と言えます。ただし、輸入する過程ではブランドのチェックは入っていませんので、輸入者が意図せず正規品に偽物(コピー品)が混じる可能性はあります。また、並行輸入と言いながら全部がコピー品ということも「可能性」としては捨てきれません。

だまされることなく正規品を扱いたいという場合に一番確実なのは、自分で海外のブランド直営店に行き、そこで買って日本に持ち込む「ハンドキャリー」という方法があります。この方法は一番間違いのない方法と言えます。

偽物(コピー)をインターネット上で見分けることはできるか?

並行輸入に関連して、ネット上で海外のブランド品を買った(仕入れた)場合に、偽物(コピー)を見分けることはできるのか、ということをよく聞かれます。確かにその段階で偽物かどうかの判別ができれば偽物を買ってしまうことはありませんが、結論を言えばそれはほぼ「不可能」です。正規品と比較して異常に安いなど明らかにおかしいと感じるところがあれば避けるようにしてください。それが唯一防衛手段になります。最近の偽物(コピー)品は、非常に精巧に作られており、パッと見ただけで素人が判断できません。また、商品ページに掲載している画像は本物でも、実際に送ってくる商品は偽物(コピー)というケースもあります。

買ってしまった真贋の判別はどこでできる?

では、既に並行輸入で買ってしまったブランド商品はどこで調べれば本物かどうかわかるのでしょうか。インターネット上で「質屋さんや買取専門店に持ち込んで買い取ってくれれば本物」という情報が載っていますが、これは正確な情報ではありません。なぜなら、質屋さんや買取専門店の人はブランドやメーカーの人ではありませんので、「これは本物です」ということを言ってはいけないからです。もちろん、買い取る側も日々勉強して偽物(コピー)を買い取らないようにしていますが、正確には「買い取れるかどうか」を判断しているに過ぎません。

「これは本物です」と言い切れるのはその商品をつくったブランドやメーカーだけなのです。それならば、その商品が本物であるかを判別するにはブランドやメーカーに問合わせればよいのではと考えられますが、残念ながらそういったサービスを行っているところは確認できませんでした。そこで、苦肉の策としてそのブランドへ「修理やリペアに出す」というやり方がありますが、本物であれば応対してもらえますが、偽物なら対応してくれません。もちろん、修理やリペアすることになれば料金が発生しますので無償と言う訳にはいきませんが、本物なのかとても心配な場合はやってみる価値はあります。

並行輸入品を販売する場合

もし、あなたが並行輸入品を販売しようとした場合に、本物であるかどうか注意するのは当たり前ですが、それ以外に気を付けておくべきポイントがあります。その一つが、修理などの保証です。並行輸入品とは言え、海外の直営店や正規代理店で購入したものなので本物に変わりはありません。しかし、日本法人や正規代理店があるブランドによっては、海外の直営店や正規代理店で購入した商品の修理等の応対を行っていないところもあります。

例えば、高級腕時計の「フランクミュラー」や高級調理器具の「ル・クルーゼ」は並行輸入品の修理対応を受け付けていません。ですが、他のブランドでは正規品と並行輸入品の修理価格に差があることがありますが、修理などの応対をしてくれるところが多くあります。ですので、あらかじめメーカーに確認しそのことを明記して販売すると良いでしょう。

次に最も問題になるのが、並行輸入品と思って仕入れたら偽物だった、というケースです。もちろん買ってしまわないように自己防衛するのが一番なのですが、万が一買ってしまった場合、よく「ヤフオクやメルカリで処分して現金化する」という方がいますがそれは大きな間違いで即廃棄しましょう。偽物(コピー)は暗黙の了解で消費者が分かっていても、自分の懐事情が厳しくても、その他どんな理由でも、その販売行為自体が犯罪です。絶対に売ってはいけません。残念ですが、偽物と分かった時点で「勉強代」と思って捨てるしか道はありません。

最後に

以前に書いたコラムと比較してさらに詳しく「並行輸入」について解説しました。少し複雑なところもありますが、基本的には「並行輸入品と正規販売店の商品は同じもので仕入れルートが異なり、それによって価格や保証など色々な部分で違いがある」と理解していただければと思います。「確実に本物を手に入れて保証もしてほしい」という場合は、少々価格は高くても日本国内の直営店や正規代理店で購入すれば安全安心は担保できます。

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