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「補助金・助成金申請の注意点 その1」

〜補助金・助成金についてその2〜

皆様いつも大変お世話になっております。
CiLEL 勉強会講師 辻知岳でございます。

毎月第2・第4水曜日に経営、経理、資金繰り、資金調達、補助金など
についての記事を書かせていただいております。

さて、前回からIT補助金をはじめとする補助金・助成金について書かせていただきます。
前回はそもそも補助金と助成金って活用できるの?売上いくらぐらいから申請すればいいの?
という点からお話しいたしました。


二回目である今回は、補助金・助成金を申請する際に注意すべきことをご案内差し上げます。
まず第一に注意すべきことは、補助金・助成金ともに前払いである、ということ。

順序としては

1.補助金・助成金審査に合格する
2.申請したビジネスを実施し、支払いを行う
3.実施報告書を提出する
4.実施報告書の審査後、入金される
となります。
つまり、2の支払い後から3.4の間は一時的に資金を立替払いする必要があるのです(期間は概ね2か月~4か月です)。

とかくもらえる金額が大きい補助金・助成金が注目されがちですが、最も肝心なことは
「そのビジネスを実施できるだけの体力があるか」ということなのです。

例えば、補助上限額5,000万円、補助率3分の2という補助金があったとしましょう。

補助率3分の2ですから、上限の5000万円までもらおうとするならば、7,500万円をいったん立替払いする必要があります。
3分の1である2,500万円を負担するのは当然として、7,500万円を一時的に立替払いしても皆さんのビジネスを支障なく回すことができるかをよくよく考える必要があります。
(金融機関に相談すれば補助金が入金になったタイミングで全額返済する条件で立替分を借入することもできますが、事前の相談と日ごろからの取引関係は必須です)

今般のIT補助金においても上限50万円、補助率2分の1ですが、皆さんのビジネスは100万円を一時的に立替して、通常の仕入れに支障をきたさず回りますか?

補助金が欲しいからと言って自身のビジネスを犠牲にしてしまっては本末転倒です。
補助金・助成金をご検討の方は事前の資金確保をお忘れなく。

次回はもう一つの注意点に関してご案内差し上げますね。
今回も最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

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