2022年8月、副業実践者にとって驚きのニュースとなった「副業300万円問題」。
いったい何が起こっていたのか？
結局のところ副業収入300万円以下の人はどうなる？
自分の副業にはどんな影響があるの？
中国輸入ビジネス実践者の中には、副業として取り組んでいる方も多くいらっしゃると思います。
2022年の確定申告に関わる内容です。
中国仕入れ代行サービスのCiLEL（シーレル）が、副業で中国輸入ビジネスを実践されている方向けに解説いたしますので、ぜひ最後までお読みください！
副業300万円問題って？
まず、そもそも「副業300万円問題」とは何かについておさらいします。
国税庁が2022年8月に、「所得税基本通達の制定について」（法令解釈通達）の一部改正（案）を発表し、パブリックコメントの募集を開始しました。
この改正案で注目されたのは、大雑把に言うと「副業収入が300万円以下の場合は雑所得になります」という部分です。
開業届を出していれば事業所得として確定申告できたものが、できなくなるかもしれないということで、副業を実践している方々を中心に大きな話題になりました。
多くは批判の声だったようで、国税庁には多くの意見が寄せられました。
国税庁が発表している意見の概要は下記のようなものです。
※一部抜粋
・今回の通達改正は、副業を推進する政府の方針に逆行するものではないか。
・事業所得と雑所得の区分は、実態を見て判断すべきであり、形式的な基準を設けるべきではない。
・本業か副業かで所得区分を判断すべきではない。
・真面目に記帳等をしている者は、収入金額 300 万円以下の副業であっても事業所得と取り扱うべきではないか。
・開業届が提出されているのであれば、副業であっても、事業所得と取り扱うべきである。
・通達では収入金額 300 万円以下の者について雑所得と取り扱うこととしているが、300 万円という基準の根拠が不明である。
・事業所得と業務に係る雑所得の判定について、収入金額 300万円は大きすぎる。
引用元：国税庁 「所得税基本通達の制定について」（法令解釈通達）の一部改正(案)（雑所得の例示等）に対する意見公募の結果について
国税庁の発表によると、寄せられたパブリックコメントの数は7,059通だったそうです。
パブリックコメントでこれほどの数が集まるのは、実はとても珍しいこと。
同じ時期に結果が公示された案件では、一桁台のものも多くあります。
参考：e-Gov パブリック・コメント 案件一覧
意見公募で改正案が修正された！
多数の意見が寄せられ、結果として、国税庁は2022年10月7日に「副業収入が300万円以下であっても、帳簿書類の保存があれば事業所得とする」旨の修正案を発表しました。
副業収入が300万円以下でも、しっかりと帳簿の保存がされていれば、事業所得になります。
この修正は各メディアでも報じられました。
■国税庁「副業300万円以下は雑所得」を見直し、帳簿保存なら事業所得に パブコメで批判殺到（Yahoo!ニュース）
■「副業300万円問題」国税庁が大幅修正案 事業所得を幅広く認定へ（朝日新聞デジタル）
■帳簿つけたら「事業所得」 所得税、副業促進に配慮（日本経済新聞）
今回の改正案がいかに注目されていたかがうかがえますね。
副業はとにかく帳簿をつけること
今回の修正案における国税庁の考え方を見てみると、下記のような記載があります。
※一部抜粋
・所得税法上、事業所得者には、帳簿書類の保存が義務づけられている点に鑑み、帳簿書類の保存の有無で所得区分を判定する
・帳簿書類の保存があれば、原則として、事業所得に区分される
引用元：国税庁 「所得税基本通達の制定について」（法令解釈通達）の一部改正(案)（雑所得の例示等）に対する意見公募の結果について
つまり、副業収入を事業所得と認めてもらうには、とにもかくにも「帳簿書類の保存」が必要なのです。
国税庁は今回の通達について「2022年（令和4年分）の確定申告から適用する必要がある」という見解を示しています。
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