最近では、フリマアプリの普及により日本国内でのモノの販売や転売を、個人で簡単に行うことができるようになりました。
ですが、一方で日本製品を海外で販売するという“輸出をして転売をする”ということに関しては、興味はあるけどよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
「日本の製品は海外で人気があるから売ってみたいけど、実際に売れるの?」と、一歩踏み出せない方もいるかもしれません。
日本の市場にはよく出回っている商品でも、海外ではあまり出回っておらずに希少価値が高くなっているものがあります。
コアなファンに需要がある日本製品も多くあります。
そのような日本製品を個人で輸出をして、ネットを利用して個人間取引で販売を行うというものが、ネット転売(輸出)ビジネスです。
人口14億人という巨大な市場を持つ中国でも、日本製品は大変人気です。
実際に日本製品を輸出して販売しているかたも多くいらっしゃいます。
輸出ビジネスではeBayなども有名ですが、今回は 「個人で日本製品を輸出して中国で販売する」ということについて詳しく紹介していきたいと思います。
目次
Toggle中国への転売輸出ビジネスって簡単?つまづきやすいポイントは?
やはり日本国内での取引に比べると、輸送や規制のトラブルが起きる可能性は高いため、簡単とはいえないところもあります。
つまずきやすいポイントは、やはり規制です。
まずは、商品を輸出するというところで、日本の輸出規制と中国の輸入規制を確認する必要があります。
国によっては、ライセンスが必要になることもあり、規格が合わない場合は通関できないこともあります。
輸送に関しては、関税や輸送料金の確認が必要です。
利益率に関係してくるので、コストを正確に把握するためにも事前に調べておくほうがいいでしょう。
販売時の規制の確認も必要です。
せっかく輸出をしたにもかかわらず、販売規制にひっかかり販売ができなかったということにならないようにするために、事前に確認しましょう。
このようなつまづきやすいポイントとなる規制を事前にしっかりと確認を行い、トラブルにも対応できるように日程にも余裕をもってすすめておくといいでしょう。
関連リンク:日本貿易振興機構JETRO 輸出>図解・貿易のしくみ>国内取引との違い
中国のネット通販市場を知ろう
日本のECモールといえば、Amazon・楽天・ヤフーショッピングをまず思いつく方が多いのではないでしょうか。
これらは、巨大ECモールと呼ばれています。
中国にも、同じようにECモールがあります。
どのようなものがあるのか、まずは中国のECモール事情をみてみましょう。
2021年度の年間取引高のシェア率 第1位 は 天猫Tmall(テンマオ) です。
TmallはBtoC(企業と消費者の取引)のプラットフォームで、もともとはアリババグループのタオバオの一部であった「淘宝商城」を独立させたものです。
公表されている数字は2019年のものですが、月間モバイルユーザー数は7.11億人で、年間購入顧客数は8.24億人。
ちなみにAmazon(アマゾン)ですが、中国でのシェア率がふるわず、2019年に中国市場から撤退しています。
そして、CtoC(個人間取引)市場での最大手がtaobao(タオバオ)です。
CtoC(個人間取引)シェアのおよそ80%を占めています。
中国の自営業者や個人の方も販売・転売のために利用しています。
メルカリやヤフオクにも近いです。
日本では、ECモールを利用せずに商品を販売や転売することはかなり難しいといわれていますが、それは中国も同じです。
中国でも同じように、売る側も買う側もECモールを利用することが一般的となっています。
ECモールを利用せずに集客や販売を行うのはかなりハードルが高いといえます。
中国ECモールタオバオへの登録方法
CtoC(個人間取引)市場での最大手taobao(タオバオ)に個人が出店する場合には、淘宝網(タオバオワン)の出店アカウント登録が必要です。
※登録の詳細については変更になっている可能性もございます。
登録には下記の2点が必要です。
・ 中国の銀行口座
・ 中国の携帯電話
口座と携帯電話は、日本にいて取得するのはかなり厳しそうです。
現地で行うことが一般的でしょう。
タオバオアカウント登録情報
ここから必要事項を入力します。
タオバオ出店申請
タオバオアカウント作成後に、出店申請はこちらから行ないます。
またアリペイの登録が必要となります。
アリペイの登録
(1)Alipayアプリをダウンロード
(2)アカウント情報を入力
(3)銀行口座の紐付け
(4)本人確認情報の入力
アリペイの登録については、「Tour Pass」という機能を使ってクレジットカードで登録することもできます。
「Tour Pass」の利用にはパスポートが必要です。
アリペイの登録が完了したら、タオバオ保証金の入金が必要です。
保証金は約2万円(日本円)です。
(※為替の変動で変わることがあります。)
トラブルがあった際に顧客への補償などに使われることがありますが、何もトラブルを起こさなければ閉店時に返却されます。
実際の運用に関しては、現地に協力者のかたと協力をして販売する方が多いようです。
輸出して売れる商品は? 中国で人気の日本製品
日本製品は大変人気ですが、集客に強いECモールを利用するといっても、需要がなければ売れません。
まずは、需要があり既に売れている人気商品を取り扱ってリスクを減らしていくといいでしょう。次にライバルが少なめのジャンルなどを狙って利益を得ることもできそうです。
中国転売で人気の日本製品1.化粧品
日本製の化粧品は中国で人気です。
信頼できるメーカーの化粧品が人気なのはもちろん、キャラクターとのコラボ商品などビジュアル面で目を引く化粧品も人気です。
そのため中国で転売する商品として注目されています。
小さいものを選べば輸送コストがあまりかからない点も人気です。
ですが、このジャンルは中国でもインフルエンサーの影響力が大きく、ライバルも多いため、商品の見せ方も工夫が必要になりそうです。
中国に化粧品を輸出する際、輸入化粧品衛生許可証明書の取得、あるいは初回輸入非特殊用途化粧品届出手続きが必要です。
関連リンク:日本貿易振興機構JETRO 化粧品の現地輸入規則および留意点:中国向け輸出
中国転売で人気の日本製品2.ベビー用品
ベビー用品は衛生面に気を遣うものです。
中国でも衛生面の意識を高くもつ人、品質を重視する購入者は多いです。
そのため、煮沸消毒が可能なベビー用品も人気となっています。
輸出コストの関係で、日本の販売価格に比べると多少は価格帯が上がりますが、プレゼント用に購入される方も多いので需要はあるようです。
ただ、ベビー用品のなかでも、消耗品となるものを複数取り扱いを行なわないと、リピーターを獲得するのは難しいジャンルにはなりそうです。
口にいれるものは食品衛生法の基準を満たすものでなければ取扱いができないため、注意が必要です。
中国転売で人気の日本製品3.食品
日本の食品では、お菓子やインスタント商品などが人気です。
菓子に分類される商品には中国語のラベルを付さなければなりません。
また、ラベルのフォーマットやレイアウトが、中国の法律、行政法規および食品安全国家標準の要求を満たしていないと販売できないため事前に確認が必要です。
基準を満たして販売を行なえばリピーターや大量購入によって安定的に利益を得ることができるジャンルでもあるでしょう。
また、健康志向の方をターゲットにした食品や、日本食が好きな方をターゲットにした食品など、特定のターゲットを対象にした商品をそろえてライバルとの差別化をはかることもできるジャンルともいえるでしょう。
需要は非常に高い商品を見つけることができれば、独占販売も目指せそうです。
中国転売で人気の日本製品4.日用品
日用品も中国輸出転売でははずせない商品です。
他の商品と比べて高機能である、アイデア商品であるなど特徴がある商品などが中国でも人気のようです。
既に人気の商品の販売ももちろんですが、中国で需要がある商品を見つけ出すことができれば人気定番商品として長く販売できそうです。
関連リンク:日本貿易振興機構JETRO アジア>中国>農林水産物・食品
関連リンク:日本貿易振興機構JETRO 菓子の輸入規制、輸入手続き
中国への転売輸出で気を付ける注意点
ここまで中国での輸出転売について紹介してきましたが、輸入や輸出の規制にひっかからないように販売する必要があることに十分注意してください。
また、実際の運用後のトラブル発生の対応も必要となるため、中国に住んでいる方と一緒におこなうのが良いでしょう。
中国に住んでいて、CtoC(消費者間の取引)市場での取引経験がある協力者がいると良いですね。
いろいろと注意点やハードルはありますが、ECモールを利用して集客ができるということで、ひと昔前に比べると、個人の方でも輸出ビジネスが非常に行いやすくなったということに変わりはありません。
興味がある方はこの機会に始めてみてはいかがでしょうか。
個人で中国輸出が難しそうだと思ったら…
この記事を読んで、「中国輸出に興味があったけど、やっぱり難しそうだな…」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
輸出先は中国以外にもありますので、いろんな方法を探してみてください。
また、「中国」という市場の大きさに興味を持った方でしたら、中国から仕入れをおこなう中国輸入ビジネスにも興味を持っていただけるかもしれません。
中国が販売先としてとても魅力的なのは間違いないですが、その市場規模ゆえに、たくさんの商品があることもまた魅力です。
日本ではニーズが少なくて市場に出回っていないような商品も、中国にならあるかもしれません。
そんな商品を輸入して日本で販売すれば、ニッチなヒット商品となる可能性もあります。
中国は仕入れ先としても、とても魅力的です。
中国仕入れについて気になる方は、ぜひ一度CiLELにお問い合わせください。
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