中国では旧正月(春節)にかけて、物流が混む時期が3回おとずれます。
今回は、その3回の物流ピークについて、また、物流ピークを乗り切るための中国事務所の取り組みについて、中国事務所からお届けします。
春節についてもお伝えしますので、ぜひ最後までお読みくださいね。
目次
Toggle物流が一番混むのは「独身の日」
物流が混む1回目は、「独身の日」と言われる11月11日からの約2週間です。
そもそも、何で11月11日が「独身の日」なのかご存知ですか?そして、独身の日とネットショッピングは、何の関係があるのでしょうか。
■「独身の日」の由来
11月11日は、1が四つ並びます。「1」という数字は、棒に似ていますね。1が並んでいると、棒だらけの状態に見えます。「棒だらけ」を中国語で表現すると「光棍」となるのですが、実は独身も「光棍」というのです。これが、11月11日が「独身の日」と言われるようになった由来です。
■ネットショッピングとの関係は?
次に、「独身の日」とネットショッピングの関係です。実は、「独身の日」とネットショッピングは、もともと何の関係もありません。アリババの馬雲氏が独身のために一緒にデパートへ出かける相手がおらず、「ネットショッピングをしよう!」とネタを作り、独身の日である11月11日をネットショッピングの日として誘導したのです。今では、11月11日が小売業界全体のセール日になり、買い物祭りになっています。
■独身の日はこんなに売れる!
この時期は、1年で一番物流が混み合います。2018年11月11日の、一日のEC市場の取引高は、なんと史上最高の2,135億元(約3.5兆円)でした。中国13億人全員がネットショッピングしたとすると、一人当たり164元(約2,800円)の買い物をした計算です。2010年11月11日の取引高は9億元でしたから、年平均198%の成長率で拡大してきたことになります。ものすごい成長率です。物流が混まない訳がないですね。
「カップルの日」を知ってますか?
物流が混む2回目は、「双十二」という12月12日からの約1週間です。
「双十二」も、中国ECサイトのお祭りです。「双十二」は「カップルの日」と言われていて、独身の日と関連付けて、商業的に買い物祭りへと誘導されました。「双十二」はここ数年で盛り上がっているイベントです。「独身の日」に比べると規模も小さく、正式な取引高の統計はまだありませんが、物流は間違いなく混み合っています。
中国ならではの事情
物流が混む3回目は、春節です。春節は中国の旧正月で、中国が最も大切にしている祝祭日です。
春節が近づくと、都市部で出稼ぎ労働をしている人たちが帰省するため、メーカーは人手不足になります。その影響を最小限にするため、メーカーは出稼ぎ労働者たちが帰省する前に生産を完了させます。そのため、春節にかけて小売業者への商品移動が集中するのです。春節前後約2カ月の物量が一気に動くため、物流は混み合います。
ちなみに、2019年の春節は2月5日です。1月中旬から下旬にかけて、物流は混み合うと予想しています。
ときには中国事務所を飛び出すことも
中国には「安能」という大手物流会社があります。
先日、「双十二」と年末が近づいている影響で、安能の南通分送拠点の物量がキャパシティーを超え、南通分送拠点から各支拠点への配送が滞るという事態が発生しました。
私たち中国事務所では、お客様の商品を手配したのち、中国国内の物流をウォッチしています。
見ていると、かなりの商品が安能の南通分送拠点に来ているのに、そこから動いていません。安能に問い合わせると、届くまでにはあと数日必要と言われてしまいました。
それではお客様の納期に間に合いません!なんとかしなければ!
私たちはすぐに未着品を統計し、リストを持って、安能の南通分送拠点へ向かいました。お客様の商品を自分たちで運ぶためです。下の写真は、散乱している荷物の中で、お客様の商品を探している様子です。
配送されずに止まっていた商品は無事に見つかり、貨物車に積んで帰ることができました。無事にお客様の納期にも間に合い、ほっと胸をなでおろしました。
私たちは常に最善の道を考えていきます
最後に、春節についてもう少しお話します。
春節前は、物流が混み合うだけではなく、工場の人員が続々と帰省するため、工場は春節の前後一カ月ぐらい生産停止の状態になります。よって、欠品が発生するリスクが高まります。
良く売れている商品が欠品になると痛いですよね。そうならないよう、早めに発注してストックすることをおすすめします。
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