CiLEL

通関業者に素人扱いされないためのポイント

通関業者は、あなたが商品を海外から輸入してきた場合、国内それを受け取り通関検査を経て国内で販売できるようにしてくれます。

この作業はとても複雑なため、基本的には通関業者に依頼をして、通関をやってもらいます。

その際の通関の流れを細部まで知る必要はありませんが、どんな流れで、どこにお金が発生しているのかを知っておきましょう。

以前、「通関は通関業者に丸投げできる。」と書きましたが、こちらが何も知らない素人だった場合、もしおかしいことがあってもそれを見落としてしまうかもしれません。
『通関業者とは?』

例えば、ミスがあって料金を高額に請求されていたとか、作業が途中で止まっていたなどです。

こういう場合でも、通関作業の流れや業務内容を大まかに知っていたら、「高すぎる」「長すぎる」といった異変にすぐ気が付くことができるでしょう。

専門用語を知っておこう

商談

通関の業務内容や流れを把握するのに、専門用語を知らなくては通関業者と話が通じません。

また、分からないまま話を進めてしまうと、通関業者に迷惑をかけたり、その結果、業務が遅れて通関に時間がかかってしまうなど、最終的には自分に降りかかってきます。

なので、専門用語のすべてを暗記する必要はありませんが、「聞いたことがある」「だいたいこんな感じの意味」レベルに知っているとベターです。

輸入ビジネスの専門用語については下記の記事にまとめてありますので、参考にしてください。
『これでばっちり!輸入ビジネスに関係する専門用語-1』
『これでばっちり!輸入ビジネスに関係する専門用語-2』

専門用語がわかると、通関業者とのやり取りがスムーズにいくので、きちんと対応してくれやすくなります。

そんなバカな…と思うかもしれませんが、通関業者は日々膨大な量の荷物を扱うので、あまりにも素人すぎる人にいちいち懇切丁寧に説明をし、手取り足取り対応していると他の業務に支障が出るからです。

「ビジネス」をするものとして最低限の話ができるようにはしておいてください。

通関の流れ

通関の流れは下記のようになります。

1. 通関業者に輸入に必要な書類を送る
2. 通関業者は受け取った書類を確認
3. 通関業者は輸入書類を基に、申告を行う
4. 通関業者は配送やD/Oの処理をする、税関検査になれば立ち合う
5. 輸入許可が下りたら引き取りが可能になる

あなたが行うのは、通関に必要な書類を通関業者に送ることだけです。
あとは全て通関業者が進めていきます。

もし、税関検査で確認事項が出てきた場合は、この段階であなたに連絡が入ります。

大きな流れでいうとこのようになります。

通関に要する日数については、その時の状況によって大きく変わることがあります。
(税関検査が入ったりするとさらに長くなります。)

ですので、一概に「通関は平均何日」という指標は出せないのですが、同じような状況(時期、内容、数量等)で前回より遅れているような場合には、一度問い合わせてみても良いかもしれません。

その他通関で知っておくべきこと

指をさした先にPOINTの文字

専門用語や通関の流れ以外に知っておくべきことがあります。
「予備審査」と「料金」です。

予備審査

荷物が日本についたら、なるべく早く手元に入ってきてほしいですよね。

そのために通関の時間を短縮できる方法があります。
この制度を「予備審査」といいます。

「予備審査」は、荷物が日本に到着する前でも、輸入申告書類を税関に提出し、税関の審査を受けられる制度です。

特に、取引先への納入期限が厳格な荷物や、クリスマス・ハロウィンに代表される季節ものなど商機が限られている商品の場合に有効です。

予備審査をする場合は、通関業者へ「予備審査をお願いします」と伝えてください。

通関で支払う料金

輸入の申告価格が20万1,000円以上の申告納税の場合は、1件当たり11,800円、それ以外の小額貨物簡易通関扱いは8,600円です。
(法律で決まっています。)

その他には、取り扱い手数料がだいたい10,000円、税関検査費用、配送料金、その他の手数料があります。

配送に関する費用は、宅配便と同じように料金の交渉は可能です。
ですが、値下げをするにはそれだけのメリットが無ければいけません。

定期的に大量の商品の輸入があり、かつ迅速に対応してくれることが最低限必要です。
もし、これらが達成できないなら交渉は諦めたほうが良さそうです。

※料金に「税関検査」が入っていますが税関検査自体は無料です。
しかし、その検査を実施するため、業者がさまざまな手配や作業を行う場合それらの費用が必要です。

最後に

倉庫の様子

通関業者は通関のプロです。
しかし、彼らも人間ですので、絶対にミスをしないということはありません。

日ごろからのコミュニケーションが大事ですが、何かの異変があった時、もしくは費用を見直したい場合などに、通関の内容がまったく分からないと気付くのが遅れたり、他の業者との比較検討ができなかったりします。

通関業者は通関を丸投げできる大変ありがたい存在です。
信頼して任せることで無駄な時間と費用の削減ができますが、決して「依存」してしまってはいけません。

あくまでビジネスパートナーとして対等でいられるように自分たちも通関のことを学んでおいてください。

カテゴリ一覧

ピックアップ

オススメ

中国輸⼊の基礎知識

EC配送の「基本」「流れ」から「最適化」までを徹底解説! 代表的な3つの配送業者も比較!

EC事業における最重要指標「LTV」とは? LTV向上の新常識「仕入れ改革」も徹底解説

【完全版】ECチャットボット導入の目的/設置場所/方法から、おすすめのサービス6つをご紹介!

【収益アップ!】勝てる「ECマーケティング」とは? 集客/購入/リピート/単価…4つの切り口から解説

オススメ

現役物販講師コラム

輸入代行業者とは? 依頼のポイントと5つの優良サービスを徹底比較

必見!中国輸入を利用したOEMやせどりで失敗する原因3選!