Amazonは国内最大規模のECモールです。2017年の売上高は前年比10.2%増の119億700万ドル(1兆2859億円)で、今後も増加していくと予想されています。
活性化しているECモールに出品するだけで売れる可能性は上がります。日本のAmazonに出品する海外セラーもどんどん増えています。
ライバルが増え続ける中、どうやって売上を確保していくか、頭を悩ませている方も多いのでは?
そんな方におすすめしたいのが、Amazonに特化したSEO対策を行うことです。
AmazonのSEO対策は、Googleなど検索エンジンのそれとは少々やり方が異なります。
どのように異なるのか。
どうすれば効果が出るのか、つまり売上が上がるのか。
今回は、Amazonの検索エンジンについての概要や、上位表示を狙うための施策、さらにはキーワードの選び方まで、今すぐ実践できるAmazon SEOの対策についてご説明します。
目次
ToggleAmazonにおけるSEO対策の重要性
Amazonは取り扱っている商品点数が非常に多いです。
その商品数の多さは、ユーザー側からすると「欲しい商品が必ず見つかる」という信頼になり、出品者側からすると自分の商品が埋もれてしまうという課題になります。
この「出品した商品が埋もれてしまう」のを解決するのが、AmazonのSEO対策です。
Amazonでは、ほぼ全てのユーザーは欲しい商品をAmazon内で検索して探します。そしてたいていの場合、検索結果で上位表示された商品ページの中から、購入商品を選びます。
つまり、検索結果で上位に表示されないと、そもそも商品ページを見られることすらないのです。検索結果が下位にとどまるということは、スーパーマーケットに例えると、バックヤードに商品があるのに陳列棚に並べられていないような状態です。
AmazonでSEO対策を行うことは、「お客様の前に商品を並べる」ことを意味します。
購入してもらうために、まずは商品をお客様の見える所に出してあげましょう。Amazon内の検索結果で上位表示されて初めて、お客様がその商品を選択肢に入れてくれるのです。
AmazonでSEO対策を行って検索結果を上位にしていくことは、売上を上げるためにとても重要です。
Amazon検索エンジン『A9』
Amazonの検索エンジンには『A9』という名前がついています。『A9』にはGoogleなどと同様に、検索順位を決定するアルゴリズムがあります。
Googleの検索エンジンは、ユーザーを有益なサイトへ案内して検索サイトとしての質を高めることが目的ですが、『A9』はユーザーを購入につながるような商品ページへ誘導することが目的です。
通常の検索エンジンとは目的が異なるため、そのSEO対策も当然ながら異なってきます。
Amazonの検索エンジンに応じたSEO対策を講じることが必要です。
■『A9』はこうやって順位を決めている
まず、『A9』がどのように表示順位を決めているのかを知りましょう。
AmazonもGoogle同様にアルゴリズムの詳細を明らかにしてはいませんが、一般的には以下の要因が重要だと言われています。
・直近の売上件数
・購入者レビューの内容
・商品ページのクリック率と購入率
ひとつずつ見ていきます。
■短期的に売上件数を伸ばす
「直近」が示す具体的な期間は明らかにされていませんが、過去にヒットした商品よりも、「今現在」よく売れているものが評価されます。出品を始めてからの期間は関係ありません。
これは、「最近爆発的に売れ始めた商品は、細く長く売れているロングセラーの商品よりも、検索結果としては上位に表示される可能性がある」ということです。
一時的に商品価格を下げて短期的に販売個数を伸ばすことは、有効なAmazon SEO対策のひとつと言えます。
■星の数が多いレビューを増やす
Amazonは、実際に商品を購入したユーザーからのレビューを、ひとつの重要な指標にしていると言われています。
レビューの件数はもちろんですが、それより重要なのが評価の高さです。どれだけ高評価のレビュー(星の数が多いレビュー)がついているかが、検索結果の表示順位を決める指標となっているのです。
評価の高い(=星の数が多い)レビューが多くついている商品ページは、優先的に上位に表示されるようです。
■クリック率と購入率を同時に上げる
商品ページがよくクリックされるということは、それだけ多くのユーザーが興味を持っている証です。『A9』はより多く購入される商品ページへユーザーを誘導することが目的ですから、クリックされる数が多いほど、検索結果も上位になる傾向があるようです。
また、クリック率と同じくらい購入率も重要です。『A9』の目的を考えると、より購入率の高い商品ページが検索上位に来ることは明らかですね。
まずはクリックされることが大事ですが、そこから購入してもらうことこそがAmazon SEO対策になります。
Amazonでも有効なコンテンツSEO
GoogleやYahoo!のような検索サイトは「ユーザーの役に立つ情報を提供する」という目的があるため、コンテンツの内容を充実させることが重要な施策となります。
Amazonの検索エンジンである『A9』の目的は「購入につながる商品ページへユーザーを誘導すること」なので、その目的に沿ったコンテンツを作成することが、有効なAmazon SEO対策となります。
ここからは、どのようなコンテンツが有効なのか具体的に見ていきます。
■商品名が最重要
商品名は、WEBサイトだとページタイトルにあたります。Google検索ではWEBページのタイトルでクリック率が左右されるように、Amazonでは商品名でクリック率が左右されます。
また、Amazonには商品タイトルについての規約があります。出品規約について、今一度確認しておきましょう。(規約はAmazonセラーセントラル内で確認できます)
商品名には以下の情報を盛り込みます。
・正式な商品名
・メーカー名
・ブランド名
・型番
・性能を表す数字
・商品の特徴
シンプルなタイトルになるよう意識してください。タイトルを文章にしてはいけません。たくさんのキーワードを盛り込もうと欲張るのではなく、4~5個のキーワードを組み合わせるのが良いでしょう。
商品画像とタイトルがマッチしていることも大切です。
また、文字数はスペースを含めて全角50文字以内に収めましょう。検索結果のページで見切れないようにすることも重要なポイントです。
■商品説明はキーワードを軸にする
商品の説明欄も、重要なコンテンツのひとつです。
購入につなげるコンテンツを作成するには、その商品のターゲットを明確にしている必要があります。
商品のターゲットを明確にすることで、コンテンツに盛り込むキーワードを適切なものに絞ることができます。ターゲットが60代男性と20代女性では、キーワードが変わってきますよね。
商品説明に寸法・重量・性能などの基本スペックを記載するのは当然です。それだけではなく、ターゲットとなる顧客が商品を利用するシチュエーションを想像し、商品の使用方法や特徴を入れ込むと良いでしょう。このプラスαの情報が、消費者を購入へと導いてくれます。
商品説明を読んだ消費者が、「その商品を使っている自分」をありありと想像できることが大切です。
■商品紹介コンテンツを使う
商品紹介コンテンツは、大口出品者であれば誰でも利用できるAmazonのサービスです。画像付きで商品の説明ができます。
商品紹介コンテンツを利用するメリットは以下の2点です。
・成約率がアップする
・設定がとても簡単
画像付きの商品説明があると、消費者はより商品をイメージしやすくなります。画像やレイアウトによって消費者の購買意欲をかき立てることが可能になり、結果として商品の購入率が上がります。
商品紹介コンテンツは、あらかじめ用意されたテンプレートに画像や文章を当てはめていくだけで簡単に利用することができます。
特にOEM商品との相性は抜群なので、まだ利用したことのない方はすぐに使ってみましょう。
キーワードはこうやって選定する
最後に、具体的なキーワードの選定方法をお伝えします。検索キーワードの選定が重要なのはGoogleもAmazonも同じです。通常のSEO対策と同様、ユーザーのニーズをしっかりと把握し、商品とマッチするようなキーワードを選びましょう。
具体的なキーワードの選定方法は、主に以下の2つです。
・キーワード調査ツールを使う(Google広告のキーワードプランナーなど)
・Amazonサジェスト機能を使う
ここでは、Amazonサジェスト機能を使ったキーワード選定方法について簡単にご説明します。
Amazonの検索窓に検索ワードを入力すると、いくつもの予測キーワードが表示されます。キャンプ用の椅子が欲しい場合は「キャンプ 椅子」などと検索しますね。
この予測検索を見るだけで、ユーザーがどのようなキーワードで商品を検索しているかがわかります。
同じキャンプ用の椅子が欲しい場合でも、「椅子 アウトドア」で検索するとこうなります。
「折り畳み」などという機能や、ブランド名が予測で出てきますね。これはそのままユーザーの検索ニーズを意味します。素材や色などは出てきません。そこに検索ニーズがないからです。
このように、Amazonサジェスト機能でユーザーの検索ニーズをチェックし、それに合わせたキーワードを設定します。
はじめるなら今!やれば売上は上がる
AmazonのSEO対策は売上に直結します。にもかかわらず、しっかりと取り組んでいるセラーはまだそれほど多くありません。
今このタイミングでAmazonのSEO対策を始めれば、それだけでライバルセラーに差をつけることができるのです。しっかりと対策をすれば、その差はとてつもなく大きくなる可能性もあります。
すでに出品してある商品のタイトルを少し変えてみるだけでも、うまくいけばすぐに効果が出るかもしれません。ぜひ取り組んでみてください。
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