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Amazonがまた商品保管の条件を変えた!あなたは本当に儲かってる?

※こちらの記事の情報は2020年6月2日時点のものです。


Amazonでは在庫管理を徹底し効率よく販売してもらう(Amazonが自分たちの倉庫を効率よく使う)ために、在庫パフォーマンス指標というものを導入しています。

セラーセントラルの右下に赤と緑のグラフがあります。

それが在庫パフォーマンス指標です。

在庫パフォーマンス指標は様々な販売に関する数値を元に計算されたもので、具体的には余剰在庫の数、FBA販売率、有効な出品情報がない出品情報の有無、売れ筋商品が欠品していないかなどの在庫状況から算出されます。

これらの数値がどう在庫パフォーマンス指標に反映されているのかという詳細は公開されていませんが、どれも効率的に販売するには欠かせない要素です。

在庫パフォーマンス指標は、どれだけFBA倉庫を効率的に活用し売上を伸ばしているかを見られています。

在庫パフォーマンス指標を知ってどうなるのか

在庫パフォーマンスの数値はすぐに確認することができますが、大事なのは「だから何なのか?」の部分です。
数字だけで出てもその意味を知らないと何の役にも立ちません。

もちろん在庫の効率が悪いというのは出品者自身のビジネスとしても決して良い状態とは言えませんので、Amazonがそれを親切に教えてくれているとも言えます。

特に小規模の出品者は日々の販売に目が行きがちで自分のビジネスの全体像が見えていないため、売れる商品ばかりを追いかけて在庫の管理や効率化といったところがおろそかになった結果、気が付いたら不良在庫だらけで首が回らない…という事態にも陥りかねません。

もちろん、売れる商品を重点的に販売したり、今後売れる見込みのある商品をどんどん投入していくことは大事なのですが、それと同じくらい在庫を効率的に回すのは重要なことです。

それを数値化するのは面倒な作業ではありますので、こうやって可視化されたものを真摯に受け止めてAmazonの言うとおり、数値を改善させる努力をしていかなければならないはずです。

しかし実際には、そこまでの危機感を持たずになんとなく数値を確認して終わっているケースがほとんどだと思います。

本来はすごく重要な意味をもった指標なのですが、それが生かし切れていない方が多いように見受けられます。

今まではただの「指標」でしたが…


それを感じ取ったのか元々の予定だったのかはわかりませんが、先日、Amazonから「【重要】FBA在庫保管制限と評価基準の変更に関するお知らせ」というメールが来ました。

簡単にメールの内容をお伝えすると、『2020年7月1日に「在庫パフォーマンス指標」が400を下回っている出品者に対して、9月1日から在庫保管制限を超過した在庫に対して、1立方メートルあたり31,727円の在庫保管超過手数料を月単位で請求します』というものです。

7月にいったん計算して9月からの適用なので、おおよそ2か月の猶予期間がありますが、7月時点で在庫パフォーマンス指標が400を切っていた場合、2か月で改善できるかどうかはわかりません。

そもそもこの指標が複数の数値を元に計算されていますので、例えば、有効な出品情報がない出品情報を無くしただけでは劇的な改善は見込めないかもしれません。

そう考えると、もし現時点で400を下回っていたら、今から改善に乗り出さなければなりません。

何せ在庫保管超過手数料が高すぎます。
1立方メートルあたり31,727円です。

超していたら払う額ではなく、1立方メートルあたりなのでその時の在庫状況によっては10万円20万円となってしまう可能性もあります。

大型商品を多く扱っている場合はその可能性はさらに高くなります。

ちなみに6月23日の週に400を超えている場合は、在庫保管制限の対象とならず在庫保管超過手数料の対象にもなりませんが、安心はできません。

在庫パフォーマンス指標は絶えず更新されていますので、ギリギリ400を超えているような場合はいつ下回るかもしれませんので、今回は免れたとしても次回も回避できるように改善を進めていくべきです。

大事なことはそもそも効率よく在庫を回すこと


「在庫パフォーマンス指標」を気にすることなくビジネスを進める方法があります。

それは、そもそも効率よく在庫を回しておくことです。

在庫について基本的な指標となる数字があります。
それが在庫回転日数在庫回転数で、自社の商品がどのくらいの日数で入れ替わり、それが年間で何回あるか、というものです。

細かく言うと扱っている商品によって変わりますのでおおよその標準として考えて頂きたいのですが、在庫回転日数は45日、在庫回転率が8回を基準に考えてください。

ふたつの数字には関連性があって、在庫を45日で消化すると年間8回転になります。

そうやっていかに在庫をお金に換えてそれでまた商品を仕入れて販売し、残った在庫をまたお金に…ということを適正に繰り返すことが一番重要なことです。

忘れてはいけないのは、在庫はお金と同じです。
いつまでも倉庫に眠らせておいても利益にはなりません。

売ってこそ利益が発生します。
倉庫にあるだけでは利息が付かないばかりか商品の旬も過ぎてどんどん価値が下がっていきます。

在庫はお金、お金は商品に変えて回してなんぼです。

自分の目利きで仕入れた商品に愛着があるのはわかりますが「気持ち」で儲かりはしませんので、在庫パフォーマンス指標や在庫日数、回転率など客観的な情報を参考に粛々と適正なビジネスになるように対策・施策を練っていきましょう。

投稿者プロフィール

梅田 潤
梅田 潤
合同会社梅田事務所代表。1977年生まれ。大阪府出身。副業で中国輸入ビジネスを始め2014年に株式会社オークファンを退社し独立。現在も現役プレーヤーでAmazonの他、国内・海外クラウドファンディングにも取り組みながら、家族との時間を大切にする自分らしく自由な暮らしをしている。最新の著書に『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売』(翔泳社)

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