副業元年と言われてはや数年が経ちました。
大企業では副業を解禁しているところも増えてきています。
ですが、副業が解禁されたといっても、経営者側にとっては、むしろ心配が先に立ってしまっているのが現状です。
なぜなら、手塩にかけて従業員を育てても、これから会社に貢献してくれると思った矢先に副業をはじめてしまい、本業をやめて独立されてしまっては困るからです。
雇う側としては人材を採用しにくくなりますし、採用の基準や制約がきつくなってしまいかねません。
となると、従業員にとっては解禁された副業で収入を増やそうとしたことがかえってマイナスに働いているのでしょうか?
副業とは従業員が給料に対しての不満を解消するために仕方なく始めるものでしょうか。
もしくは、従業員が「もっと自由になるお金が欲しい」とか「自由に働きたい」といったわがままから発生してきたもの(だから後ろめたい?)なのでしょうか。
今回はそんな副業について考えてみたいと思います。
目次
Toggle副業解禁で心配になる経営者
一口に副業と言っても、この中国輸入ビジネス以外にも欧米輸入や株式投資、不動産投資、FXなど様々なものがあります。
これらは基本的には本業の就業時間以外の時間でおこなうことが原則となっています(自動取引や指値など自分が操作しなくてもできるものを除く)。
もし、本業の就業時間で副業のための作業をやっていたら上司からは怒られるでしょうし、同僚や後輩からは白い目で見られるかもしれません。
あたり前の話ではありますが、あくまで本業をしっかりとやるからこその副業であると思います。
しかし、中にはそうではない人がいるので、就業規則などで副業への取り組みが制限されてしまうことになるのだと思います。
ですが、そういった縛りや会社側から見た心配は当然のことです。
・本業の就業時間に影響が出るのでは
・本業のノウハウを持ち出されるかも
・辞めてしまったらどうしよう
・本業の従業員を引き連れていってしまうかもしれない
副業は解禁したけれど、こういったところまで、「どうぞやってください」と諸手を挙げているわけではありません。
副業がいくら“解禁”されたといってもそれは従業員側の話で、経営者側にとっては解禁がうれしいとかどうかよりも、むしろ心配のほうが先に立ってしまっているのが現状ではないでしょうか。
なぜなら、従業員は基本的には費用をたくさん掛けて人材を募集し、手塩にかけて育てた人だからです。
それが、これから会社に貢献してくれると思った矢先に副業をはじめてしまい、本業をやめて独立されてしまっては経営者や人事担当者は何のために頑張って育ててきたのかわからなくなります。
費用の掛け損ですね。
こういう話を聞いてしまうと一概に「副業が解禁されてよかった!」と手放しでは喜べないかもしれません。
そうなると雇う側としてはますます人材を採用しにくくなりますし、採用の基準や制約がきつくなってしまいかねません。
副業=うしろめたいもの?
そんな経営者の心配というか、時代の流れにしぶしぶ従ったかのような副業にせっせと取り組む人は、どこか変人というか神経が図太い人と思われても平気な人です。
または、副業をやっていることがなんだか後ろめたい気持ちで、やっていることをひた隠しにしながらコソコソと取り組む人に分かれてしまうような気がします。
どちらかといえば、後者の方が圧倒的に多いというのがいまの社会ではないでしょうか。
いくら副業が解禁されたからといって日常会話の中で副業ビジネスが語られる日はまだまだ先のように思えます。
だから、先ほど言ったように「副業=うしろめたいもの」という感じになってしまうのです。
日本人の「金儲けは悪いこと」のようにあつかう風潮
正直、これは会社にとっても人間関係においてもそれから社会にとってもいい影響を及ぼすものではないと思います。
やはりビジネスは積極的に取り組むことで成果がでますし、その結果を誰かとシェアしたり意見を交換するなどコミュニケーションの中に”普通“にあることでまた新たなビジネスを生むきっかけになったりもします。
とかく日本人は「金儲けは悪いこと」のようにあつかう風潮があり、それが日本人特有の同調圧力によって、声を大にしてビジネスに取り組んでいるという素晴らしいチャレンジと才能をアピールできない現状になってしまっています。
副業経験のある会社員へのアンケート結果
ところが、そんな従業員の後ろめたさと経営者の心配を一気に払拭する内容のアンケート結果がでました。
勤務先へのエンゲージメントもアップ!?副業経験が与える現在の仕事への好影響(@DIMEアットダイム)
なんとここまで述べたこととはまったく違う方向の結果となっています。
筆者は副業から起業したので、副業が本業に良い影響を表すことは経験としてわかっていましたが、こうしてアンケート結果で見ると、より信憑性が増しますね。
実は副業をやるっていうことは、本業から逃げるため・本業をないがしろにするためなんていうことはまったくなくて、逆に本業にも好影響を与えるすごいものだったわけです。
本業にも好影響を与えるすごいもの
具体的な内容をみていきましょう。
このアンケート調査は副業人材マッチングサービス「lotsful(ロッツフル)」というところが、副業経験のある会社員550名に対し、副業が本業に与える影響や副業で働いた企業からのフィードバックなどで実態を調査したものです。
「チャレンジすることへの恐怖心が小さくなった」
まず最初に目を引くのが、「副業を経験したことで、自分自身の仕事の進め方にどのような気づきや影響がありましたか?」という質問に対して「チャレンジすることへの恐怖心が小さくなった」が24.3%と最多だったことです。
自分でビジネスをするということは、これまで“雇われ”だった従業員が初めて自分の判断とリスクでビジネスを進めることになりますので、相当な一歩を踏み出した感覚なのです。
私も経験がありますが、通販会社のバイヤーをやっていた時は1,000万、2,000万の発注書を切るのに何の躊躇もありませんでした。
が、初めて自分のお金で輸入ビジネスのために仕入れた3万円分の商品を発注するときは心臓がバクバクいうのと共に、心配で心配でたまりませんでした。
それほど、会社のお金と自分のお金には価値の感じ方に雲泥の差があります。
そう考えると「チャレンジすることへの恐怖心が小さくなった」という回答が一番にくるのも納得がいきます。
しかし、これだけでは従業員がビジネスへの充実感を表しただけになるのですが、経営者にとって注目すべきはその次の質問です。
「所属する企業への好意が高まった」
「副業を経験したことで、所属企業への考え方についてどのような影響がありましたか?」という問い。
これに対して、「所属する企業への好意が高まった」が最多で34.8%、「所属する企業でより長くはたらきたいと気持ちが強まった」が20.6%となっています。
なんと副業を経験すると、その過半数が前よりも所属する会社へのエンゲージメントが上がっているのです。
※エンゲージメントとは、「深いつながりをもった関係性」を意味します。忠誠心と訳される時もあります。
そう考えると、経営者など会社側の心配であった本業に影響が出る、ノウハウを持ち出す、辞めるといったことはまったくの取り越し苦労で真逆の効果であることがわかります。
経営者側、会社側にとって副業をやっている従業員は会社に不満があってやっているのではなく、全然逆で会社にとって忠誠心の高い会社に貢献してくれる大事な戦力です。
今後も副業をやっている従業員を応援することで結果的に会社のためにもっともよく働いてくれる従業員になり得る存在です。
まとめ~みんなでハッピーに副業~
いかがでしたでしょうか。
副業は、実は本業にも良影響を与えるすごいものでしたね!
もし、従業員が副業をやることに後ろ向き、不安、偏見がある経営者は今すぐ考えを改めましょう。
今副業をやっている人、これから副業を始める人は、不必要にコソコソするのではなく、堂々と胸をはって副業に取り組んでくださいね。
(もちろん、就業規則等で禁止されている場合はルール違反をしないようにしてください。)
みんなでハッピーに副業しましょう!
投稿者プロフィール
- 梅田 潤
- 合同会社梅田事務所代表。1977年生まれ。大阪府出身。副業で中国輸入ビジネスを始め2014年に株式会社オークファンを退社し独立。現在も現役プレーヤーでAmazonの他、国内・海外クラウドファンディングにも取り組みながら、家族との時間を大切にする自分らしく自由な暮らしをしている。最新の著書に『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売』(翔泳社)
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