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【儲かるだけでは×】中国輸入ビジネスで念頭におくべき大事な「たった1つ」のこと

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【儲かるだけでは×】中国輸入ビジネスで念頭におくべき大事な「たった1つ」のこと

先日、ネットニュースに衝撃的なタイトルの記事があがっていました。

【殺人チャイルドシート】Amazonが購入者に全額返金 廃棄を指示 何が危険なのか?というものです。

パッと見たところ中国輸入ビジネスとは関係がなさそうなタイトルですが、実は大いに関係がある内容です。

商品はタイトルの通り「チャイルドシート」です。

チャイルドシートとは乳幼児を車に安全に乗せるために後部座席に装着するものですが、普通に考えれば、乳幼児を車に乗せますので安全性が何よりも重要です。その大切なものがAmazonという超巨大サイトで販売されていたら大抵の購買者はその点は問題無いと判断します。ところがそこに落とし穴がありました。

それが、今から3年ほど前にAmazonで起きた「殺人チャイルドシートリコール事件」です。

●中国製のチャイルドシートが爆発的に売れていた当時の状況

チャイルドシートは子ども用品を販売している「アカチャンホンポ」等に行ってみるとどんなに安くても最低10,000円はします。

高いものになれば100,000円近くになる高額な商品です。

それが、Amazonで5,000円を下回る価格で販売されていたらどうでしょう。
中には3,000円以下のものもありました。激安です。

「良いものをできるだけ安く購入したい」と考えるのは消費者心理でありますので当然のようにとても売れました。モノレートなどのAmazonランキングが見られるツールを使うとグラフの上下が激しくてグラフが真っ黒になるか、ランキングの上位で一本線のようになっているかでとにかく売れまくっていたことは確認しています。

購入者から見ると安い商品が手に入ってよかったということですが出品者側としても「しっかり利益が取れた」のです。3,000円以下で売っても利益が出て売れまくっている商品、ということになれば取り扱いたい人が急増しても不思議ではありません。実際にかなりの勢いで増えました。おそらく月間で100個以上売っている出品者も決して珍しくは無かったでしょう。それくらいものすごい勢いでした。

●「儲かっていた」のになぜ長続きしなかったのか

この中国製のチャイルドシートには「重大な欠点・欠陥」があったのです。

実はその商品は「日本が決めているチャイルドシートの安全基準(EU基準)を満たしていない商品」だったのです。

つまり、このチャイルドシートを装着しても乳幼児の安全性が担保されていない違法な商品だったという訳です。国も当然ですが現状を把握していて未認証のチャイルドシートを買わないように啓蒙するサイトを制作してその危険性を訴えていました。

今もそのページ(【国土交通省】未認証チャイルドシートにご注意)が残っています。

ところが、人気は衰えることなくますます上がっていきました。

理由は「儲かるから」です。

しかし、ついに国が動いて違法なチャイルドシートを販売しているページを閉じることになりました。
(Amazonに限らず楽天などのモールも同様でした。)

通常であれば人気の商品が販売できなくなった、で終わったかもしれません。

しかし、Amazonではそれを「リコール」として出品者に回収・返金を命じました。

「売れるから」「儲かるから」と安易に販売していた出品者は大打撃です。でも、これは自業自得としか言いようがありません。その商品の安全性や適法性などをろくに確かめもせずに「儲かるから」という理由で販売し続けました。何よりもチャイルドシートは人の命を守る商品です。安全基準について知らないでは済まされないのです。それだけ人の命を軽く見てしまった結果、そのツケが回ってきて大量のリコールを受ける羽目になったというわけです。

●「法令順守」なくして「売上と利益の拡大」なし

「殺人チャイルドシート」の問題はどのように安全が確保されているのか、どんな基準があって法令に関係するのかなど商品仕様に対する「意識の低さ」が原因であり、それらを無視したために生まれたのです。

そもそも、販売者側にきちんとした「法令遵守の精神」があれば人の命を守る商品だからこそ、慎重に確認し、最善の注意を払ったはずです。もし、法令等の基準があるかわからないのであれば代行業者や税関やJETROの相談窓口や弁護士の無料相談もありますのでそういったところを活用すべきです。儲かるからと安易に手を出すと痛い目にあう取り返しがつかない事態に陥ります。不幸中の幸いなのか今回はそれで死亡者が出たという話は聞いていませんが、一歩間違えたら自分の人生も他人の人生も大きく狂わせていたかもしれないのです。

しかし、法令順守と言っても関連する法律は多岐にわたり、普段なじみのないものや一部の関係者しか知らないこともあるでしょう。例えば、体温計を輸入しようとすると「医療品(医療機器)」となるため、厚生労働省の輸入許可が必要になります。しかし、それがペット用だと「医療品(医療機器)」ではないので厚生労働省ではなく農林水産省の管轄になります。

代行業者であらかじめわかっているものや危険性のあるものは発注者に報告したり、輸入を辞退することはできます。しかし、代行業者も法律の専門家ではないので、輸入できる商品の全ての法令関係を把握しているわけではありません。全てを代行業者に頼って「代行業者が輸入できた=法律を順守している」ことにはなりません。

もしかしたら、代行業者が知らずに輸入して税関で止まるかもしれませんし、逆に税関もスルーして販売できてしまうかもしれませんね。チャイルドシート問題がその教訓です。

あなたが違法な商品を販売すると販売者責任を追及されることになるのです。

現在でも残念ながらAmazonで法的にグレーな商品が販売されていることがあります。総じてその商品はランキングが上位であったり、売れていたりしますがそれに誘惑されてはいけません。

急がば回れ。

目先の利益ばかり追わずにきっちりと「法令順守」する商売が最終的に一番儲かります。

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