今回のテーマは前回これでわかった!FBA納品が完了しない謎とその理由に引き続きAmazonの物流関連です。
Amazonの物流と言えばもちろん「FBA」です。
このFBAに商品を納品しAmazonがそれをお客様に配送しています。
このように倉庫保管・梱包・発送作業を外注することで家が商品で溢れさせず、また出荷作業に時間を取られることなく円滑に中国輸入ビジネスを回していくことができます。
当たり前ですがFBAの利用は無料ではありません。
出荷作業手数料を商品毎にきっちりと支払っています。
実際に振り込んでいる訳ではなく売上金と相殺されているので感覚的には支払いっているイメージはありませんが、細かく計算してみると結構な金額の出荷作業手数料を支払っていることに気が付くはずです。
その手数料が「また」値上げされるとAmazonから通知がきました。
目次
Toggle●FBA手数料がまた値上げ
2020年fulfillment by Amazonの手数料改定の概要(セラーセントラルへのログインが必要です。)こちらで改定の詳しい内容は確認できますので、詳細については割愛しますが今回の改定で大きく変わるのは「区分」です。
FBAでは商品の大きさによって区分が決められていてその区分に対してそれぞれ手数料が決まっています。
今回の改定でその区分を増やし従来の小型・標準・大型に加えて「特大型」が新設されることになりました。大型の商品よりももっと大きな商品が増えてきたのでしょうか。
ともかくAmazonが設定した超大型商品は従来の大型の区分よりもさらに高い発送手数料がかかることになります。また、今回の改定は超大型区分の新設だけではなく従来の小型・標準・大型商品に対する発送手数料も上がります。
一部を紹介すると、
小型:改定前257円→改訂後282円(約9.5%アップ)
標準:改定前361円→改定後381円(約5.5%アップ)
前回の値上げが2019年2月ですからそれから1年余りで再値上げということになりました。
ちなみにマルチチャネル利用の手数料は2019年6月に値上げを行っていますので、そこから考えると1年もたっていない中でのFBA手数料の値上げが頻発しているような状況が続いています。
●Amazonが区分を増やしたり値上げをする理由
では、なぜAmazonは区分を増やしたり値上げをするのでしょうか。
もちろんこのFBA物流サービスがAmazonの収入源のひとつなのですが、それよりもっと現場的な理由があると思います。
Amazonはネットモールですが物流倉庫はリアルなのであって広大な場所が必要です。
そのため、Amazon的にいえば流通量が増加、売り上げが上がるのは良いのですが、商品が納品されればされるだけどんどん倉庫を作ればいいというものではありません。倉庫スペースには限りがあるのでまずは今ある倉庫のスペースを有効活用したいと考えます。そこで標的になったのが大型商品と言う訳です。
しかし、小さい商品を箱に詰めて送り状を張る作業は小型商品も大型商品も1回の出荷作業にかかる手間は大きく変わりません。しかし、大型商品は文字通り大きいので倉庫スペースをたくさん使います。作業が大差ないのに場所だけ広く取られては、倉庫側としてはあまり良い構造とは言えないのです。
なので、今回の新区分の新設や手数料の改定に至ったひとつの要因と考えられます。
中国輸入ビジネスの基本は小さい・軽い・壊れにくい商品を取り扱う事ですが、今回の改定でその傾向が強くなるかもしれません。できるだけ手数料は安い方が良いですし、手数料が高くなればそれだけ販売単価を上げる必要がでてきます。
しかし、商品には価格帯がありますのでAmazonの手数料が上がったからと言ってそれをそのまま販売価格に転嫁することはできません。競合の存在もありますので、これまで大型商品を主に扱っていた出品者も、小型や標準サイズの商品の取り扱いを増やしてくると思います。
●逆張り戦略もアリです
それでは今後も小型・標準の商品が増えて競合との争いが今以上に厳しくなってくるのでしょうか。
もちろん、その中で勝ち残っていける価値ある商品を作って届けていくのは当然なのですが、考え方によっては中国輸入ビジネスでのセオリー「小さい・軽い・壊れにくい」を無視することで道が開ける場合もあります。
つまり、軽い・小さい・壊れにくいの逆、「重い・大きい・壊れやすい」商品を取り扱うのです。
私もやっています。
この3条件が揃うものもありますが最低1つは合致するような商品を扱うわけです。
軽いけど大きいとかそういう商品です。
こういった商品は中国輸入ビジネスでは比較的にライバルセラーから避けられる傾向にあるので思いがけない「ブルーオーシャン」の商品に辿り着くことがあります。
但し、商品リスクは増しますので注意が必要です。
余談ですが投資の格言にもこのことを表現したものがあります。
「人の行く裏に道あり花の山」というものです。
要するにみんなと同じ方向でついていくのではなく、あえて人がやらない方向でやっていくと良い事があるということです。このような「考え方」や「戦略」もありますので参考にしてみてください。
●まとめ
手数料があがること=利益が圧迫される
これまで通りのことをやっていては単純に利益が減ります。
そうならないようにするためには小型でも標準でも大型でもより利益の高い商品、より回転率の高い商品を取り扱っていかなくてはなりません。
FBAはAmazonで販売していくには不可欠なサービスのため手数料が上がったからと言ってやめる訳にはいきませんし、これからも手数料の改定は行われると思います。
その時に右往左往しないよう今回の改定までまだ時間はありますので、これを機に考え方を変えて、対策を立て影響を最小限に抑えることをやっていきましょう。
なお、この手数料の改定日は2020年4月1日です。
個人的には、、
Amazonによる壮大なエイプリルフールのネタフリであってほしい・・・。
とかすかな期待をしています(笑)
投稿者プロフィール
- 梅田 潤
- 合同会社梅田事務所代表。1977年生まれ。大阪府出身。副業で中国輸入ビジネスを始め2014年に株式会社オークファンを退社し独立。現在も現役プレーヤーでAmazonの他、国内・海外クラウドファンディングにも取り組みながら、家族との時間を大切にする自分らしく自由な暮らしをしている。最新の著書に『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売』(翔泳社)
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