突然ですが、「インターネット通販で一番大事なコト」とは何かわかりますか?この答えを考えるにはまず、お客様がネット通販で買う時の行動を思い起こしてみましょう。
基本的には最初に欲しい商品を検索します。そして検索にヒットした商品から目当ての商品のページをクリックして、内容を確認し問題無ければ購入、と大雑把に言えばこんな感じだと思います。
この流れの中で商品ページに関係するところは、何の商品かを表し検索にヒットさせる「商品タイトル」、どんな商品かを確認する「商品画像」、商品の内容や機能、メリットを伝える「商品説明文」です。この中でどれが大事かといえば、それは「商品画像」です。
もちろん、他はどうでも良い訳ではなく全部大事なのですが、実は「役割」が違います。タイトルはお客様を呼び込むもの、商品説明文は買うの気持ちを後押しするもの(確認)です。画像はというと「お客様の購買を決定付けるもの」なのです。だから一番大事といえる訳です。
目次
Toggleナゼ「画像」が一番なのか
結論から言うと、お客様がその商品の購入を決定する動機の70~80%は画像で決まると言われています。ちなみにタイトルはきっかけで、商品説明文は後押しに過ぎません。それくらい画像の効果は圧倒的なのです。
ではなぜ画像が圧倒的なのでしょうか。ちょっと概念的な話になりますが、「人は理屈ではなく感覚で商品を買うから」です。もし理屈で買うなら素材や機能で商品を判断して買うことになりますが、例えば、ファッション(服)でいくら生地の良さや縫製の正確性を説明されても誰も買いません。それよりも使うシーンや流行とか“カッコいい”など実際にその商品を買った後のイメージを想像させる方が売れます。その情報が最も伝えられ、またイメージできるのが「画像」です。
逆に文字は意識して読み込み、理解し頭の中で想像を膨らませなければなりません。やってみるとわかりますが結構ハードルが高いものです。しかし、画像なら視覚的・感覚的・直感的に伝えられます。また、最近ではスマートフォンの普及が進みネット通販もスマホで見ることが増えていますが、スマホは特に画像の影響が大きいのが特徴です。
伝わる画像とは?
それは「お客様にとって見やすい画像」です。当たり前だと思うかもしれませんが意外にできていない画像を見かけます。
端的に言うと「画像が重要だからといって何でもかんでも情報を埋め込めばいいというものではない」と言う事です。なぜなら、商品画像は商品を伝えるだけではなく商品ページに入ってもらうきっかけにもなるからです。
通販サイトで商品検索をした場面を想像してください。検索ワードにヒットした商品ページが一覧で出てきますが、そこに小さい画像(サムネイル)が表示されていますね。ここで画像を見てどの商品ページを見るか選択しますが、その時に画像が「見にくい」「分かりにくい」と思われたらそこでアウト。お客様は商品ページに入ってきません。
重視することは「何の商品か?(自分が探している商品か?)」が伝わることです。とにかく目立つことを意識したり、商品の売り文句を画像に並べるなど、言いたいことやりたいことを詰め込んではいけません。以前はそういうテクニックが流行った時期もありましたが、これだけネット通販が一般的になりライバルも増えた今ではそれは逆効果です。いかにお客様に選ばれるかを考えて画像を作成しなければいけません。
売れる画像とは?
実は答えはもうあります。
それは、「モールのガイドラインに沿った画像」です。
例えばAmazonでは明確に以下のような規約があります。
・画像は商品を正確に表し、販売対象の商品のみを表示しているもの
・コーディネート品は省くか最小限にする
・商品とそのすべての特徴がはっきりと写っている必要がある
・メイン画像の背景は純粋な白を使用。RGBカラー値が(255, 255, 255)
・商品に同梱されないアクセサリ類、購入者に誤解を与えるようなコーディネート品、商品の一部ではない文字/ロゴ/透かし/挿入画像は使用しない
・同一商品を複数の角度から撮影したものをメイン画像にしない
・画像の85%以上を商品が占めることです。
先ほど重視することは「何の商品か?(自分が探している商品か?)」が伝わること、と言いましたが
Amazonの規約のような画像を作成すれば自然とそのような画像が出来上がります。
念を押しますが、ここで商品の第一印象が決まります。選ばれるために最も力を入れるべきところです。
特にスマホでは、ただでさえ画面が小さいのに、商品以外の物や文字など余計な情報があるとゴチャゴチャして却って分かりにくくなります。サムネイルではさらに見づらくなり商品のイメージが伝わりませんし、高速でスクロールされると認識すらされません。
売上を10倍にするたったひとつの方法
売る為にはお客様に伝わる画像を作ることが大事だということはこれまで解説してきました。それだけでも十分に売り上げは伸びますが、さらに売上を「10倍」にする方法があります。
それは、画像を見ているだけで商品に対しての「期待値をどんどん上げさせること」です。それにはただ商品だけの画像よりも、お客様がよりイメージを掴み想像を膨らませることができるように工夫することが必要になってきます。
つまり1枚目の商品画像に始まって最後の画像までがひとつのストーリーのようになっていること。具体的には1枚目の画像を見て入ってきたお客様が自然と2枚目3枚目と見ていくようにして、その流れの中でどんどん不安や疑問が解消され欲しい気持ちが大きくなる、これがストーリーです。
売上を伸ばすにはアクセス数(集客)を上げるよりも、一度入ってきた人をいかに惹き付け購買に繋げるかということに力を入れたほうが効率が良いのです。そうすることで、無駄に安売りすることなく適正価格で販売ができるようになります。「この商品が欲しい!」と思わせるストーリーのある「伝わる画像」を作る。これが売上を10倍にするたったひとつの方法です。
最後に
自分でも頭をひねって考えてがんばって画像を加工すればできなくはありません。しかし、画像加工、ライティング、編集、レイアウト、デザインを自分だけでやるには効率が悪すぎます。むしろ餅は餅屋。得意な人に任せた方が圧倒的に効率が良いのです。
自分がやることは売上を上げることで、クリエイティブな腕を上げる事ではないはず。総合的に考えて人件費を換算するとそれが最速で最良という事実に気が付くでしょう。頼んでいる間に別の作業もできますし、他に売上に繋がる行動もできます。
そのためには初期にいくらか費用が発生してもトータルで安い方、つまり自分ではできない、不得意な作業は任せてしまいましょう。
投稿者プロフィール
- 梅田 潤
- 合同会社梅田事務所代表。1977年生まれ。大阪府出身。副業で中国輸入ビジネスを始め2014年に株式会社オークファンを退社し独立。現在も現役プレーヤーでAmazonの他、国内・海外クラウドファンディングにも取り組みながら、家族との時間を大切にする自分らしく自由な暮らしをしている。最新の著書に『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売』(翔泳社)
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