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年商1億円を維持し続ける努力型パワーセラー|“成功のヒケツ” CASE4(後編)

『勝ち残るAmazonセラーが語る“成功のヒケツ”』は、CiLELが会員様限定でお届けしている特別対談企画です。

EC市場規模が拡大する反面、新たなプレイヤーも増加し、競争が激しさを増す一方の中国輸入Amazon販売。
新人プレイヤーはもとより、ベテランプレイヤーでさえ油断するとすぐシェアを奪われてしまう…。

現在の中国輸入Amazon販売は、過酷な生存競争の真っただ中であるといっても過言ではありません。
そんな中でも実績を出し続けるAmazonセラーをゲストに迎え、「今」知りたいリアルな話を、CiLEL会員様へお届けしています。

今回のゲストは、まさに「トップセラー」という称号がふさわしい方。

前中後編に分けてお送りしてきましたが、いよいよ最終回です。

ぜひ楽しみながらお読みくださいませ!

【前編はこちら】
【中編はこちら】

ゲストセラー
ゲストセラー田村竜之 様
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商品リサーチを始めて最初の一品を見つけるまでに5日間で100時間を費やしたという努力の人、知る人ぞ知るパワーセラー。

豊富な努力、経験と人脈から、中国輸入Amazon販売の基本的なことはもとより、OEM、2~3種の少数商品大量販売、クラウドファンディング、楽天・ヤフーショッピング、無在庫販売などなど、ありとあらゆるジャンルについて驚くほどの知見を持つ。
インタビュアー
インタビュアー鈴木正行氏
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株式会社レッドタートル代表取締役社長。

「在宅中国貿易」のエキスパートとして知られる。
ビジネスの流儀、これまでの苦難の人生を踏まえ、希望する人へ本当の意味での「自由」を獲得するための方法を広めている。地道に、着実に稼いでいく方法として在宅中国貿易を伝授し、その先の自由を掴むまでのあり方を伝える。全国の中学や高校含め講演、NHK特集、出版等精力的に活動。

最初は商品ページを自分で作るべし

次の質問です。売れているセラーさんの商品ページは自分で作ってらっしゃる人が多いのでしょうか?それとも外注の方が多いのでしょうか?
これはね、どっちもいると思います。画像とかは外注さんでもいいと思うんですよ。で、売る時の文章ってかなりキモになるんですね。この文章を自分でまともに作るコピー能力、ライティングが大事ですね。そのへんがないのに外注しちゃうと、自分が作るより劣化したページができるんですよ。だから、おすすめなのは、最初は自分で作ること。これは絶対だと思うんです。
絶対、ですか。
そう、絶対。自分でちゃんと売れる文章を作れるようになったら、Amazonだけじゃなくて楽天でも売れるし、Yahoo!ショッピングでも出るし、輸出でも輸入でも国内の商品販売でも一生使える技術なんで、最初は外注しない方がいいです。300万円くらい売り上げが上がったところで、考えて外注すればいいのかなっていう感じです。
ありがとうございます。最初は自分でやりましょうということですね。雇うのにもお金がかかりますからね。

オリジナル商品は相乗りの延長

では次の質問にいきます。今、相乗り販売メインで中国輸入3年目です。最近スランプに陥っており、オリジナル商品を手がけていきたいと考えてます。どのように、オリジナル商品の企画開発をすればいいのか、基本的な流れを教えていただけると幸いです。
逆に自分からすると相乗りで3年間やれているっていう事がすごいというか。これを教えてほしいっていう感じですね。相乗りは難しくて、自分はできないです。アカウント閉鎖のリスクが一番大きいっていう部分と、利益率厳しいよねっていうところもあるので、相乗りで販売というのは難易度高いです。
オリジナル商品は田村さん得意ですよね。
オリジナル商品を企画開発っていうとこなんですけど、オリジナル商品の考え方は2つあります。1つはその市場を徹底的に分析して、「自分はここのポジションを取りに行く」と決めること。これはすごく難しくて、今回はあんまりお話しない方がいいかなっていうところなんですけども、FT(ファーストトレード)さんでもカバンやってましたよね。ビジネスバッグとか、ブランドとして販売してると思うんですけど、あれとかも結構わかりやすい例です。
TRANSIC(トランジック)のGOLDMENですね。 (注:TRANSICは2022年に分社化)
これも結局、オリジナル商品のポジショニングを取りにいったやり方ですね。ここは経験が必要になってくるんで、非常に難しい。ただ、ハマればTRANSICさんみたいにブランド力を持って販売していくことができます。もう1つは、簡単というよりも、自分たちが普通にやってることです。
普通にやってること?
そうです。すでにやってます。転売商品、その延長線上にあるのが、オリジナル商品なんです。これは自分が商品を販売してみて、結構売れた時に、レビューで「できれば、ここがもう少し大きいものがあれば良かったのに」とか、そういうコメントが入ってくると思うんですよ。そこを改良するだけです。
消費者のニーズに合わせていくんですね。
これが自分のオリジナル商品の、一番簡単な作り方です。で、これをスタートした後にもう1つある方法が、知名度が一流ではない国内メーカーの商品の改良版ですね。これ、自分の商品で例に出させてもらいますね。
ぜひ聞きたいです。
とある自転車のパーツとかを販売してるメーカーがありまして、その業界ではそこそこ大手なんですけど、一般的には自転車専用のメーカーなんで、知名度は低いんですよ。そのトレーニンググッズに、ローラー台っていう、自転車をまっすぐ立ててローラーの上に乗っけてこぐ練習をするものがありまして。競輪の選手がよくやってるんですけど、汗がぼたぼたフレームとかに垂れる。実はそれがみんな嫌で、タオルとかを置いたりするんです。
それが商品ですか?
いや、トレーニンググッズじゃなくて。その、とあるメーカーは、そのトレーニンググッズのハンドルからシートのところに掛けるタオル状の形のものを販売していたんですね。ただ、レビューを見ると、シートのボールにゴムを掛けると、何かそのタオルが斜めになっちゃってる。それでレビューが荒れていたので、自分はそれが斜めにならないようにバンドの位置を変えて、更に幅を広くして、とあるメーカーさんの半額ぐらいで売りました。
なるほど。
もともと売れている商品、それも1社独占している商品をパクった上での改良版ですから、値段が安ければ絶対売れるわけです。元の商品がだいたい、月に100個ぐらい売れてたんですかね。自分はそれ以上売れていた状態って感じですね。
ありがとうございます。売れてる商品のレビューを見たら、それ自体がもう商品の改良アドバイスになっているんですね。相乗り販売をやってた方がいきなりオリジナル商品っていうのも難度が高すぎるので、全く0からののオリジナル商品作成ではなくて、オリジナル商品のレビューを参考に商品を改良して販売する。それだけで月商500万、1000万いってる人もいるので、オリジナル商品を苦労して作り出す必要もないんですね。

ジャンルは絞らなくていい

次の質問です。始めて5年経ちましたが、まだ売りたいジャンル、売れるジャンルの商品が見つからず、品ぞろえが中途半端になっていると感じます。ジャンルを絞った方がいいでしょうか。
絞らないで、今のままでいいです。今のままで売り続けた方がいいです。自分のショップも全く絞ってないです。中途半端じゃないですよ。色々なジャンルを扱えるっていうのがAmazonなんで、それから外れないで、今のまま進んでいっていいと思います。
とはいえ、5年間やってきて、自分のジャンルが見つからないということは、そもそもの出品作業からの経験値がまだ少ないのかもしれないですね。期間は5年と長いけど、実際そんなに出品数を多くやっていない。少しずつしか販売していないのかもしれません。
それは、そうかもしれませんね。
いろんなものをがむしゃらに取り扱っていれば、結構見えてくるじゃないですか。大量に販売した商品群の数とデータを日々とることで、売れ続ける商品も出てくれば、売れない商品も出てきて、自分なりの売れ線商品やジャンルなどが出てくるものですから。
そうですね。
逆に、今のやり方でもっと取り扱い商品の種類を増やしていったらいいんじゃないですかね。
はい、その状態で増やし続ければ月商1,000万円ぐらいいけると思います。

OEMは中国メーカーで、小ロットから

ありがとうございます。次の質問が最後の質問です。OEMで大変だったことを知りたいです。また、OEMは国内メーカー、中国メーカーどちらがいいですか。
OEMでみんなやらかすポイントって、相手が中国人というところなんですよ。CiLELさんとか間に入ってくれるサービスもあるから、CiLELさんを通してやるなら、まだいいんですけど。中国の方に対して日本人の感覚だと「このぐらいわかるでしょう?」っていう感じの説明をしちゃうんですよ。中国の方はそのような説明をもらったら、そのまんまを作ってくるんで、「このぐらいわかるでしょう」は全部ダメですね。
全部ダメですか。
そう思った方がいいです。縫製で言ったら、日本人なら「ここ普通は縫ってくるよね」と思うようなところも縫ってこないんで、ちゃんとそこは細かく説明するっていうのがOEMの基本中の基本。初期は、それを徹底して細かすぎるぐらいの説明をしてください。
経験者の言葉は重いですね。他にアドバイスはありますか?
国内でも中国でも変わらないんですけど、どっちかっていうと、自分は国内メーカーのロットの壁がデカい気がします。中国メーカーの方が少量から依頼できるのでやりやすいですね。
ありがとうございます。質問は以上になります。丁寧に細かいところまでお話しいただいたので、みなさんとても参考になったと思います。

<鈴木正行のひとことメモ>

田村さんが成功している秘訣は「決断」。ネット物販業界でもズバ抜けて多くのことを経験し、それぞれで結果を出し、酸いも甘いも知った上で今に至っている彼は、実は元々バスフィッシングやオートレースのプロです。それぞれの過酷な業界で結果を出してきた彼が言う成功の秘訣というのは、この業界だけではなく、どの業種においても結果を出してきたものでしょう。あなたもぜひ、稼ぐときは「決めて断って」みてはいかがでしょうか。